対イラン不信あらわ 総会演説でイスラエル首相
- 2013年10月2日
- 世界のニュース
【共同】イスラエルのネタニヤフ首相は1日、国連総会の一般討論で演説し、穏健外交に乗り出したイランのロウハニ大統領を「ヒツジの皮をかぶったオオカミ」と例え、核兵器開発を否定した発言を信用できないと批判した。
かつて北朝鮮が核放棄を確約した翌年に初の核実験を行った例を挙げ、イランも言葉と裏腹に核兵器を開発していると主張、対イラン制裁維持を訴えた。
ネタニヤフ氏は、保守穏健派のロウハニ師が欧米に「ほほ笑み」を振りまいてイランの核開発疑惑に対し各国や国連が科した制裁の緩和を狙いつつ、核兵器開発は続行するつもりだと非難した。
その先例として北朝鮮に言及。2005年に6カ国協議で北朝鮮が核放棄を確約しながら、翌年に初の核実験を行った経過を説き、ロウハニ師が「自分もうまくやれると思っている」と述べた。
また、最高指導者ハメネイ師を頂点とし言論弾圧を繰り返しているイランの体制の「忠実なしもべ」がロウハニ師だと批判し、民主的な価値観を共有していないことを強調。保守強硬派のアハマディネジャド前大統領を「オオカミの皮をかぶったオオカミ」と形容し、ロウハニ師も中身は同じだという見方を示した。
さらに「平和目的の原子力エネルギー開発だけを求めている国なら、なぜ秘密裏に地下ウラン濃縮施設を造るのか」と問い掛け、軍事目的の核開発だと指摘した。
一方、パレスチナとの和平について、イスラエルは「痛みを伴う譲歩をする用意があるのに、これまでパレスチナ指導者はその用意がなかった」と述べ、紛争が終結しないのはパレスチナ側に非があるとした。
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