NEC、パソコン向け顔認証技術を市場投入 〜 不正アクセスの防止を図る

 NECは、独自の顔認証技術を使ったウィンドウズ(Windows)パソコン向けセキュリティー・ソフトウェア「ネオフェイス・モニター(NeoFace Monitor)」を市場投入した。

 ネオフェイス・モニターは、パソコンに内蔵されたウェブキャムによって利用者の顔を認識し、あらかじめ保存されたイメージとその特徴を照合することで本人認証を実行し、パソコンへのアクセスを可能にする。

 NECは同システムを暗証語認証の代替技術と位置づけ、世界的販促を図る計画だ。

 コンピュータワールドによると、NECの顔認証技術は、米国標準技術局(NIST)が実施した直近の基準テスト「複数生体認証総合競争(Multiple Biometric Grand Challenge)」において、「最も正確な顔認証エンジン」の評価を受けた。

 NECが東京本社で記者向けに実施した顔認証技術の実演では、ウェブキャム搭載パソコンの前に座った社員の顔を約0.5秒で認証し、パソコン・アクセス・ロックを解除した。社員が席を離れると、パソコンは自動的にロックされた。

 人物がカメラを直接見ていない場合や、ひげを生やしたりメガネをかけたりしている場合でも本人認証は可能だが、マスクは外される必要がある。

 利用者の顔画像はサーバーに保存されるが、パソコンのキャッシュを利用することによって、オフラインでも本人認証できる。

 ネオフェイス・モニターは現在、ウィンドウズ7ならびに8に対応しており、利用者管理のためにマイクロソフト(Microsoft)の「アクティブ・ディレクトリー(Active Directory)」を利用する。

 NECは今後、同システムをアンドロイド(Android)OS搭載機種を含むスマートフォンにも対応させることを検討している。

 ネオフェイス・モニターの価格はパソコン1台あたり1万円から。NECは同製品を日本をはじめ北米やアジア地域を中心に展開し、今後3年間で400社の企業と政府機関への導入を目指す。

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