「大阪第5データセンター」の建設に着工 〜 NTTコミュニケーションズ

 NTTコミュニケーションズは、大阪市内で5番目となるデータ・センター「大阪第5データセンター」の建設を開始した。

 大阪第5データセンターは、サーバー室面積が約3700平方メートルで、約1600台のラックを収納できる。

 データ・センター・ノーレッジ誌によると、 2011年の東日本大震災後、ICT(Information and communications technology)外注や災害復旧対策、そしてクラウド電算に対する需要が急速に伸びており、大阪第5データセンター建設もそういった市場動向を受けたものだ。

 実際、東京から大阪に拠点を移動したり、あるいは東京の予備施設として大阪のデータ・センターを利用したりといった決定をくだした金融および製造会社は増えている。

 NTTコミュニケーションズによると、同社が大阪で運営するサーバー室空き面積は数年後にはゼロになる見通しで、今回の新データ・センター建設はその対策だ。

 同社の新データ・センターは、既存の建物基礎の有効活用や、剛性を保ちつつ鋼材量を減少するNTTコミュニケーションズ独自の「メガストラクチャー構造」の採用、そして効率的な設備配置の採用によって、同クラスの既存データ・センターよりも建設および運用費の30%削減を実現する。

 また、大阪湾から約6キロメートル、淀川から約3キロメートル離れた内陸に建て、さらに電力および通信設備、サーバー室といった重要設備を2階以上に設置することによって、地震による津波や洪水、高潮の水害を回避できるよう設計することで、被災時にもデータ・センター運用を継続できるようにする。

 建物内には、東京やそのほかの都市で災害が起きたときの事業非常事態計画(BCP)用拠点として、予備電源や通信接続環境を整えた事務所(約430平方メートル)を顧客用に用意する。

 新データ・センターは完成後に、クラウドおよびコーロケーション・サービスを提供する。オープンフロー(OpenFlow)基盤のソフトウェア定義ネットワーキング技術を採用し、顧客は通信網システム設定の変更を柔軟かつオン・デマンドで行える。

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