アップル・ペイ、業界標準になる可能性 〜 ペイパルやグーグルに大打撃か

 アップル(Apple)が最新版のiOSに組み込んだモバイル決済機能のアップル・ペイは、クレジット・カード大手に脅威を与える存在ではないが、モバイル決済サービスにとって大きな打撃を与える可能性があるとみられる。

 アップル・ペイは、アメリカン・エキスプレスやマスターカード、ビザとの提携によって、新型アイフォーン(iPhone)や、2015年初旬に発売予定のスマート腕時計アップル・ウォッチを読み取り機にかざすだけで支払いを済ませることを可能にする。

 インベスターズ・ビジネス・デイリー紙が伝えたモルガン・スタンリーの分析報告によると、近距離無線通信(NFC=near-field communications)チップを搭載したアイフォーン6および同6プラスでは、従来のようにクレジット・カードを取り出して読み取り機でスライドする必要がないため、モバイル決済の標準的インフラストラクチャーになる可能性が高い。

 モルガン・スタンリーでは、アップル・ペイの登場によって被害を受けるのは、イーベイ(eBay)から分離することが決まったペイパル(PayPal)と、グーグルのグーグル・ウォレット(Google Wallet)、スマートフォンにカード読み取り機を取り付けて決済できる機器とサービスを提供するスクエアー(Square)、AT&TとベライゾンとTモバイルによるソフトカード(SoftCard、旧ISIS)だと指摘する。

 「モバイル決済サービスのほとんどは、商業主にとってはコスト効率が高く魅力的で消費者にとっては直感的な使いやすさと利便性という両面の利点を実現するのに苦労しているが、アップル・ペイはその両方をいっぺんに可能にする」とモルガン・スタンリーは報告している。

 ただ、欧州やアジア市場でアップル・ペイが普及する可能性は米国より低いと予想される。

 また、電車賃のような小額の公共交通手段で簡単かつ便利に使えるようになるモバイル決済サービスが登場すれば、普及する可能性が一気に高まる、という見方をモルガン・スタンリーは示している。

 モルガン・スタンリーによると、アップルは、100ドルあたり15〜25セントの手数料を商業主に課す可能性がある。また、アップルは、アップル・ペイによる手数料収入を利益源にする考えを持っていないと指摘される。

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