重要なインフラにも侵入可能〜ネットとつながる制御システムは危険
- 2014年10月16日
- 米国ビジネス
公益施設や医療施設、輸送など重要なインフラで使われる産業用制御システムの多くが一般的なインターネットとつながっており、テロやサイバー犯罪などの危険にさらされていると警告する報告書を、インフラの保護を専門とする調査会社インフラクリティカル(Infracritical)が公表した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、インフラクリティカルが2012年4月からSHODANと呼ばれる特殊な検索エンジンを使って調査を始めたところ、14年1月までに、制御システムがインターネットに直接接続されている装置は世界で約150万台に上ることが分かった。システムの大半はインターネットが広く普及している国に集中しており、最も多いのは米国で60万台。
産業用の制御システムは、さまざまな業界で機器の操作、バルブやブレーカーの開閉、現場の状況データ収集などに使われているが、一般のインターネットにつながっているということは、発電所、鉄道、水道局、医療システムなど重要なインフラに攻撃を仕掛けようとするテロリストやサイバー犯罪者に悪用される危険性があることを意味する。
すでにサイバー攻撃は屋内の暖房、空調、エアコンの制御システムを標的にしており、小売り大手ターゲットの顧客情報流出では、ハッカーが同社の冷暖房を管理する出入り業者から盗んだアクセス権を使ってネットワークに侵入した。
多くの企業は、建物の自動制御システムがハッカーの進入路になることを認識しておらず、他の企業のシステムと同じネットワークを使っている企業にも危険が潜んでいる。。
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