宿泊中の出張幹部が標的に〜ハッカー、ホテルの通信網使い攻撃

 アジアに出張中の企業幹部が、ホテルのインターネット接続を悪用したサイバー攻撃を受ける例が増えている。ロシアのサイバーセキュリティ会社カスペルスキー・ラブの調査で分かった。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、この種の個人攻撃は、出張者が旅先のホテルでネットに接続した時に発生する可能性が高く、被害者はすでに1000人を超えている。最も攻撃発生数が多いのは日本で、全体の約3分の2を占め、台湾や中国などが続く。

 不正ソフトに感染したホテルのネットワークに接続すると、旅行者の端末にアドビ・フラッシュやグーグル・ツールバーといった一見本物のようなアプリケーションの最新版をインストールするよう指示するウィンドウが表れる。しかしそのソフトは感染しており、ハッカーは同ソフトを通して相手を「値踏み」し、別の不正ソフトをダウンロードすべきか否かを判断、攻撃後はキャシェに保存されたパスワードを取得する。

 カスペルスキーはこの攻撃を「ダークホテル(Darkhotel)」と呼んでおり、警察当局と協力して調査を進めている。犯人は標的にする人物の旅程を知っていて、ホテルの到着・出発時間、部屋番号、氏名などのデータを持っている可能性もあるが、企業幹部という特定のグループが狙われる理由は不明。

 ダークホテル攻撃は遅くとも2009年には始まっており、不正ソフトのコードには韓国の文字が2つ組み込まれているが、誰が操作しているのかは特定できていない。暗号技術は高く、どこかの国の政府が関わっている可能性もあるが、初心者のような行為も見られるという。

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