新3D印刷技術で車軸の開発費用を削減〜フィアット・クライスラー
- 2015年5月1日
- 自動車関連
フィアット・クライスラー(FCA)は、最新式の3D印刷を採用して新型アクスル(車軸)の開発期間短縮とコスト削減を実現した。
ワーズオートによると、FCAは数年前に登場した耐熱樹脂を活用し、透明な試作アクスル・ケースの3D印刷を実現した。エンジニアはこの結果、動力計試験の間にアクスル内部の動きを確認し、潤滑フローを最適化できるようになった。これまでは、ケースに穴を開けてプレキシガラスを装着し、懐中電灯で小さな穴から中をのぞき見る必要があったという。
FCAの鋳造エンジニアを務めるトム・ソロベッツ氏は、華氏140度まで耐えられる樹脂を使ってケースを印刷することで、可視性の向上と数カ月分の開発工程短縮が可能になったと説明。現在ではコンピュータによるデザインをラボに直接送り、数日のうちに試作版を製作できるという。
より注目されるのは、新3D印刷を通じて開発コストを33〜42%(ソロベッツ氏)削減できる点だ。
試作アクスルは全ての部品が機械加工された後、異なる速度やオフロードなど多様な条件をシミュレーションした動力計で試験される。
FCAは2009年、3D印刷によるアクスルの試作工程を段階的に導入した。耐熱樹脂を活用した新技術はこれまで、6種類のアクスル開発に採用されている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ