シリーズアメリカ再発見㉘
Eat Me in St. Louis !
生誕250年 セントルイスを食べる

文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)

Photo © Mirei Sato


Photo © Mirei Sato

Sweat Off… or Not

Missouri Botanical Garden
4344 Shaw Boulevard, St. Louis, MO
314-577-5100
www.missouribotanicalgarden.org

園内にはガラスの彫刻家チフリーのアートがいっぱいPhoto © Mirei Sato

園内にはガラスの彫刻家チフリーのアートがいっぱい
Photo © Mirei Sato


世界で3番目に大きい、日本風庭園Photo © Mirei Sato

世界で3番目に大きい、日本風庭園
Photo © Mirei Sato

 腹ごなしに、少し歩いて汗をかこう。
 ということで、ミズーリ植物園へ。
 1859年に開園した歴史ある植物園で、国の史跡に指定されている。14エーカーの日本風庭園もあり、これは世界で3番目に大きいそうだ。
 南部らしい濃い緑の中に、木の橋がかかっていたり紫の花が咲いていたりして美しい。ただ、あまりにも広いので、歩くのはギブアップしてしまった。

Soulard Farmers Market
730 Carroll Street, St. Louis, MO
314-622-4180
www.soulardmarket.com

スーラードの市場Photo © Mirei Sato

スーラードの市場
Photo © Mirei Sato

 腹ごなしのつもりだったが、美味しいものから離れるのは難しい…。ならばいっそのこと、食が集まる場所を歩こうか。
 レンガ造りの古い建物が並ぶ歴史的地区スーラードにある、庶民の市場。1779年創業で、セントルイスの街と同じぐらい古い。肉屋、花屋、スパイス屋、八百屋などが並んでいる。
 セントルイスは、人口の割に教会が多すぎるのではというぐらい多い街で、ステンドグラスが美しいバシリカ(大聖堂)もある。スーラードにも小さな教会が幾つもあった。

Missouri History Museum
5700 Lindell Boulevard, St. Louis, MO
314-746-4599
mohistory.org

Photo © Mirei Sato


Photo © Mirei Sato


クラブケーキのランチPhoto © Mirei Sato

クラブケーキのランチ
Photo © Mirei Sato

 セントルイスの街中にある「フォレスト・パーク」は、アメリカで7番目に大きな都市公園で、ニューヨークのセントラル・パークよりも広い。
 公共の文化施設は市民にはすべて無料、という寛大なセントルイス。フォレスト・パークには動物園や美術館もあるが、中心的な存在はミズーリ歴史博物館だ。今年で生誕250年を迎えたセントルイスの歴史を回顧する特別展が開かれている。
 展示も興味深いけれど、一番にぎわっているのは2階のレストラン「Bixby’s」。つい足が向く。全面が大きなガラス窓で、バーボン・カクテルを飲みながら、公園の緑で目を癒し、さわやかな午後を過ごす。
 全米のベスト・ブランチ、トップ100に選ばれたこともあるというから、食事も見逃せない。特に日曜は、シャンパン・ブランチを目当てに来る、教会帰りの人でにぎわう。フランス料理のトレーニングを受けたシェフ、キャラハン・カーターさんが是非にと薦めてくれたシーフードのリゾットは、地場産のグリーン野菜とチーズをたっぷり使用。なんとも優しい味だった。

Busch Stadium
700 Clark Street, St. Louis, MO
stlouis.cardinals.mlb.com/stl/ballpark/

Photographer: Dan Donovan. Copyright © St. Louis Convention & Visitors Commission. All Rights Reserved.

Photographer: Dan Donovan. Copyright © St. Louis Convention & Visitors Commission. All Rights Reserved.

 ワールドシリーズの優勝11回を誇る、大リーグ(MLB)球団、セントルイス・カージナルスの本拠地が、ブッシュ・スタジアムだ。
 ビールと言えばベースボール、ベースボールと言えばビール。
 というわけで腹ごなしにはまったくならないが、ディナーの前の空き時間、寄ってみる。喜びも悲しみもさらけ出して応援する地元ファンと一緒に、ちょっと楽しく過ごせる。球場周辺にはスポーツバーがたくさんあり、球場の目の前に今年新しくオープンした観戦バーでは、ルーフトップから試合の様子が見えた。

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