温暖化で魚が極地寄りに移動
赤道付近は食料減る恐れ

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 気候変動の影響で海水温が上がっているため、魚の生息域が北極や南極寄りに移っているという調査結果が発表された。赤道近くの住民にとっては貴重な食料が減少する恐れがある。
 ロイター通信によると、魚の主だった種が温帯海域を離れて極地寄りに移動しており、回遊パターンの変化によって世界の貧富差が一層拡大する可能性が高いという。従来、世界の裕福な地域は赤道から遠い比較的涼しい場所にあり、赤道近くは貧しい傾向にある。
 調査はラトガース大学、プリンストン大学、イェール大学、アリゾナ州立大学の専門家チームが行い、気候変動関連の専門誌ネイチャー・クライメート・チェンジに論文が掲載された。
 論文を共同執筆した海洋生物学者のマリン・ピンスキー氏は「気候変動の影響で魚のような天然資源は移動しており、それらを捕獲できる人々も変わる」と指摘した。

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