こだわりの材料や味はまま 量だけは日本向け
東京で、ポートランドから上陸した味が最近、話題になっている。いろんなメディアにポートランドが取り上げられているということもあるのだろうが、ライフスタイルにうるさ型の人が多いポートランドで人気のある店というのは、ひと味違うということで注目を浴びているようだ。そんなお店を東京で訪ねてみて、日本での人気などチェックしてみた。
まず、いまだ日本でブームが続く”パンケーキ“では、1953年創業の老舗、オーブンで焼き上げたジャーマンパンケーキにホイップバターとレモン、粉砂糖がけという”ダッチベイビー“と呼ばれるスタイルが有名な「オリジナルパンケーキハウス」。今やアメリカでは124店舗を展開して、ご近所の店という感じだが、元はポートランドから。日本には2013年に東京の吉祥寺に1号店、今や原宿に2号店もオープンし、行列が出来る大人気。ポートランド本店の味を忠実に再現しているらしいが、唯一、量だけは日本人向けに少なめだそう。天然酵母を使用し、バターやソースも手作りというこだわりは創業時から。ポートランドでも時々、無性に食べたくなる”あの味“だ。

レトロ感漂うトレードマークは日本でも同じ(オリジナルパンケーキハウス)
Photo © Michiko Ono Amsden
オリジナルパンケーキハウス
原宿店
東京都渋谷区神宮前6-28-6 キュープラザ原宿8F
電話:03-6712-5988(他に吉祥寺店)
ウェブ:www.pancake-house.jp
ポートランド店
8601 S.W 24th Ave., Portland, OR 97219
電話:503-246-9007
日本の自分達で作る式の料理が逆進出
同じくパンケーキで、生地や中に入れる具材、トッピングを自由に選んで、自分が鉄板で焼くというスタイルがユニークな「スラッピーケークス」は、2009年にサウス・イーストのヒップなエリアで創業。創業者であるアダム・フュデラーは、アジアを初めて旅した時に、日本人が鍋やお好み焼きなどをみんなで楽しみながら作って食べるスタイルを見て、これは自分の考える大切な朝食の時間を友達や家族と共有するのによいと思ったそう。そこで、当時、アメリカでは他にない「自分達で焼くパンケーキ」というスタイルで開業したところ、アメリカで行きたいレストラン10としてテレビでも紹介されて大人気。日本への進出は2013年。元々、ヒントを得たのは日本やアジアからだったので、日本でも「スラッピーケークス」は受けるはずと思ったという。今や、日本だけではなく、アメリカではハワイ、そしてフィリピン、シンガポールとアジアにも出店している。大阪出身の私には、ソウルフードがお好み焼きだけに、目の前の鉄板で自分が焼くことによる楽しさはとてもよく分かる。かつ、生地や具材、トッピングをあれこれ選んでオリジナルのパンケーキを試すのも楽しい。自分達で作る式の料理が、アイデアの元である日本へ逆進出したわけだ。
ポートランドから日本に来ているのはパンケーキだけではない。次回は、オーガニックのフルーツを使ったドーナツ、農家直送の野菜を生かしたタパスが人気のレストランなど、”こだわり“が日本人にフィットする話題店をチェックする。

トッピングのグラノーラはホームメイドとこだわりが(スラッピーケークス)
Photo © Michiko Ono Amsden
スラッピーケークス
新宿店
東京都新宿区新宿3-38-1 ルミネエスト新宿7F
電話:03-6457-4155
ウェブ:www.slappycakes.jp
ポートランド店
4246 SE Belmont St., Portland, OR 97215
電話:503-477-4805
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします