
© IFC Films Release
子供の頃、サッカーのうまい男子を「うちの学校のペレ」と言っていたが、それほど日本人におなじみのサッカー選手ペレ。しかし、彼がブラジル出身で、なぜ「サッカーの王様」と呼ばれるのか詳しくは知らなかったので、「Pele: Birth of a Legend」の公開を耳にした時、映画会社に何度も連絡をして試写の情報を手に入れた。
劇映画としてペレの生い立ちや親子関係、当時の生活を感動的に描く本作は、差別についても言及する。白人選手とペレのようなアフリカ系ブラジル人選手との間の確執が、ワールドカップという世界舞台に出たときに消えていく過程が実に小気味よい。同じブラジル人として、肌の色や文化に関係なくチームが一丸となり、アフリカ系選手の持つ、文化・慣習をベースにしたプレイを受け入れ、リスペクトするようになるからだ。
そもそもペレの本名はペレではないこと、そして、ペレのプレイが、カポエイラの影響と父親(元サッカー選手)の教えによるものなど、トリビア的なネタも存分に詰まった本作。サッカー好きは必見の作品だ。(5月13日公開)
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