事業を成功させ、リッチな老後を送るハリエットは、我の強い性格ゆえに孤独な日々を送っていた。そんな彼女が、地元の新聞社に自分の死亡記事を依頼する。担当記者アンは、初期取材でハリエットを知る人全員が口を揃えて彼女を嫌悪しているのを知るが、やがてハリエットの本当の姿に気づく。
ハリエットに扮するのは、82歳ながら口も体も達者なシャーリー・マクレーン。子供の頃、少年野球で活躍した彼女は、思ったことをズバズバ言う性格で、女性の社会進出の先駆者でもあったハリエットに似ている。劇中、ハリエットが少女たちを前に「リスクを負うことで前に進んだが、あなたたちは女性としてリスクを負うか?」と問いかけるが、シャーリー自身はどうなのか聞いてみると、「一番のリスクはライブのステージ。自分をさらけ出すことになるから」と答えた。オスカーの授賞式でちょっと緊張して見えたのも納得だ。
親の介護をするようになると、老いを身近に感じ始める。自分の死亡記事がどんなものになるのか、本作を観て考えてしまった。(3月3日公開)
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