日系人強制収容所アイダホ州「ミニドカ」に野球場を再現しよう、5月28日ボランティアや寄付を募集

 第2次世界大戦中、人種偏見と差別にもとづいて敵性外国人とみなされ、日系アメリカ人は強制収容所に送られた。そのうちの一つ、アイダホ州ミニドカの強制収容所跡地に、野球場をつくろうという計画が進んでいる。「Minidoka Center Field Project」という名称のプロジェクトだ。

 戦争が始まる前、日系アメリカ人は、国民的スポーツの「ベースボール」を楽しんでいた。強制収容所にはいってからも、自分たちの手でグラウンドをつくって整備し、バットやボール、グラブも手づくりして、野球を続け、試合もしたことは、よく知られている。

minidoka 1

 屈辱的な収容生活では、野球が、「日常性」や「正常性」を保つのに大きく役立った。大人も子供も、男も女も、野球やソフトボールを楽しんだ。

 プロジェクトでは、ミニドカにつくられた野球場の一つを再現し、スコアボードや、選手が座ったベンチなども設置する。訪れた人が、歴史を学べるように、展示パネルも設置する意向だ。

 5月28日(土)には、1日だけの特別イベント、「Minidoka baseballField-In-A-Day」が、ミニドカ収容所跡地で開かれる。

 1952年に「Farm-In-A-Day」というイベントが、ミニドカの跡地で開かれた。これは、1500人のボランティアが、2ベッドルームのある家を建て、排水溝を掘り、穀物を植える、という作業を1日で成し遂げたイベントだった。これにならって、野球場再建のプロジェクトも名付けたのだという。

 ボランティアを募り、記念の野球ボールを販売して、寄付金を集める。プロジェクトに共感し、参加してくれる人を、1人でも多く増やすことが主な目的だ。

 さらに、野球場の骨組みをつくり、スコアボードやベンチを設置する。グラウンドに、ベースを敷いたり、印をつけたりする。

 会場で、ボランティアとして作業を手伝う人、また観客として見守る人を募集している。参加できない人も、寄付で貢献できる。

 再建した野球場は、6月26日に開かれる「ミニドカ巡礼」(Minidoka Pilgrimage、元収容者らが年に1度集まる式典)で、完成披露される予定だという。

◾️詳細:https://www.nps.gov/miin/index.htm
◾️巡礼の詳細:http://www.minidokapilgrimage.org/

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佐藤美玲 (Mirei Sato)

佐藤美玲 (Mirei Sato)

ライタープロフィール

東京生まれ。子供の時に見たTVドラマ「Roots」に感化され、アメリカの黒人問題に対する興味を深める。日本女子大英文学科アメリカ研究卒業。朝日新聞記者を経て、1999年、大学院留学のため渡米。UCLAアメリカ黒人研究学部卒業・修士号。UMass-Amherst、UC-Berkeleyのアメリカ黒人研究学部・博士課程に在籍。黒人史と文化、メディアと人種の問題を研究。2007年からU.S. FrontLine誌編集記者。大統領選を含め、アメリカを深く広く取材する。

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