B・クランストンの名演が光る!!「The Infiltrator」(7月13日公開)

文/はせがわいずみ(Text by Izumi Hasegawa)

 

© Broad Green Pictures

© Broad Green Pictures

 今年2月、アカデミー賞主演男優賞をレオナルド・ディカプリオらと競ったブライアン・クランストンが再び賞レースに殴り込みをかけるのが本作「The Inflitrator」。実際にあった大捕物に貢献した潜入捜査官ロバート・マズールによる原作本の映画化で、クランストンはマズールに扮する。

 潜入捜査官はある意味、命がけの俳優と言える。作り上げた人物に成りきって犯罪者と渡り合い、絆を築いていくが、少しでもボロが出れば捜査が台無しになるだけでなく、自分はおろか家族の命も危なくなる。本作でクランストンは、素顔は妻一筋のマイホーム・パパながら、潜入捜査の際には冷血でモラルが欠如したビジネスマンになりきったマズールをこれ以上ないほどにリアルに演じた。クランストンの強みは、どんなに冷血なキャラを演じても、自身が持つ暖かみのある好感度の高いパーソナリティーが滲み出ることだ。ユーモアのセンスも抜群の彼は、記者会見でいつも我々を笑わせ、そして、暖かい気持ちにさせる。エミー賞で受賞記録を作った出世作「Breaking Bad」に似た性質を持つ本作でのマズール役は、クランストンにとってハマリ役。映画賞狙いの公開時期とはズレており、また、小規模な作品ではあるものの、再びオスカー候補入りを果たしてほしい名演だった。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

はせがわいずみ (Izumi Hasegawa)

はせがわいずみ (Izumi Hasegawa)

ライタープロフィール

島根県松江市出身。映画ジャーナリスト・神主。NHKなどのアナウンサーを経て、映画・TV記者に。取材したセレブはのべ5000人以上。スターのインタビューや写真を全世界の媒体に配信する通信社Hollywood News Wire Inc. を経営 (一部をWhatsUpHollywood.comに掲載。動画インタビューはUTBでも放送中!!)。ハリウッドと日本の架け橋としてHollywood-PRを立ち上げ、PR・マーケティング、コンサルタントとしても活動中。
実家が神社(出世稲荷神社)なので神主の資格を持つ。島根県ふるさと親善大使「遣島使」。著書:TV『24』公式解説本『メイキング・オブ 24-TWENTY FOUR-』(竹書房)

この著者への感想・コメントはこちらから

Name / お名前*

Email*

Comment / 本文

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 契約上のトラブル 広範囲にわたる法律問題を扱う弊社にはさまざまなお問い合わせがありま...
  2. この号が出る頃、私とニナは日本での3週間の滞在を終えてアメリカに戻っているはずだ。ニナにと...
  3. 2022年10月7日

    森英恵の反骨精神
    裏庭の蝶 ファッションが好きな女性はたくさんいるだろう。私もその一人だ。休日の気晴らしは以前...
  4. およそ2000人の作業員により、6年間で建設されたリドー運河 カナダの首都オタワと、5大湖の...
  5. 本特集は一般的なケースの情報提供を目的としたものです。特定事例におけるアドバイスが必要な場合は、専...
  6. 2022年8月11日

    有名人の親に学ぶ
    日本でも動画を撮影。シオンさんは右から2人目 写真提供:シオン・カジ 先日、超有名キッズユー...
  7. 2022年8月9日

    遊び上手
    独断と偏見だが、アメリカ人の良いところは遊び上手なことではないだろうか。日本人の若い方々は...
  8. カナダの東部、大西洋上に浮かぶニューファンドランド島。この島の西岸に位置するグロス・モーン国立公園...
ページ上部へ戻る