【ニューヨーク不動産最前線】
物件探し〜問い合わせのコツ〜

皆さんは物件探しをする場合にどうやって探しますか。アパート購入を考えている場合は、不動産ブローカーに連絡するかもしれません。購入の場合はブローカーフィーを支払う必要がないのでプロの手助けがあったほうが断然有利です。ただし、賃貸の場合はブローカーを使うとほとんどの場合フィーが発生します(物件によっては貸主側が負担する場合もありますが、基本的に貸主は自分のエージェントにのみ支払います。借主側のエージェントにまでは費用負担をしない場合がほとんどなのです)。

ほとんどの方は賃貸物件を探す場合、まずはネット検索が多いのではないでしょうか。気になる物件があったら、問い合わせ先の担当者をクリックしてメールやテキストを送ると思います。とりあえず情報が知りたいだけという場合もあるでしょうが、とても気に入ってぜひすぐにでも見てみたいという場合もあるでしょう。

送るほうもたくさんのメールを送るかもしれませんが、受ける側のエージェントはそれ以上のメールを受け取っています。そこで、とても本気の物件ですぐに返信が欲しい場合のメールの出し方について、ワンポイントアドバイスです。

たいていのサーチエンジンにはコメントを書き込めるようになっています。ただボタンをクリックするだけでも相手に意思表示をすることはできます。ただし、それは受け手にとってはどういう意味なのか分かりづらい場合が多いのです。コメント欄を空白にして送ると、実は受け取る側は戸惑います。何か質問があるのか、とりあえず「いいね」のつもりで送ったのか、それともショーイング希望なのか分からないので、返信するほうも戸惑います。返信の仕方でどうしようかと考える場合は、とりあえず先に別の案件を、と後回しになる可能性があります。もし、本気で見てみたいと思ったら、短い文章や箇条書きでもいいので、I want to see thisという意思表示のコメントを入れてください。さらには、いつまでに入居したいとか、ペットがいます等の具体的なコメントがあると、とても返信しやすいです。いつ見たいのか、具体的な日時が書いてある場合はもっと助かります。

I really like this !とか This is what I’ve been looking forとか書いてあると、別の作業を中断してでもすぐに返信したい気持ちになるかもしれません(笑)。

不動産エージェントの仕事というと、物件のショーイングをしているイメージが強いようですが、実際にはeメールをしたり、資料を作ったり、契約関係の書類を取りまとめたりというデスクワークが多く、大部分の時間をコンピューターやスマホに使っています。そんな中、大量のメールに対応するのに、返信する順番に優先順位を付けざるを得ません。

オンラインで24時間つながっていて、情報のやりとりが便利になった分、発信するほうも受けるほうも情報量が溢れています。お互いに印象に残るような情報発信が成功の鍵ですね。

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柏原知子 (Tomoko Kashihara)

柏原知子 (Tomoko Kashihara)

ライタープロフィール

大阪女子大学(現:大阪府立大学)卒業後、CBRE Japanに入社。東京で外資系企業のオフィス移転を担当する商業不動産ブローカーとして働いた後、ニューヨーク勤務を機に住宅ブローカーに転向。1999年より住友不動産販売NYで活躍した後、2021年に米系大手Compassに移籍。趣味は旅行、クルーズ、トレッキングとイタリア語。

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