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ライフプランを作成してみよう!
~暮らしとお金のこと~
文&写真/蓑田透(Text and photo by Toru Minoda)
- 2018年2月7日
「ライフプラン」をご存知ですか? おそらくどこかで一度は耳にした言葉だと思います。ライフプランはその名の通り「人生設計」のことで、進学、就職、結婚、出産、マイホーム購入、退職など人生におけるイベントの予定や計画を意味しますが、最近では金銭面をベースとした生活設計という考え方でもよく使われます。
たとえば人の一生では一般的には成人するまで親に養育してもらった後、就職して自分で収入を得ます。その後は結婚、子育て、マイホームや車の購入などのイベントがあるかもしれません。そのたびにお金の支出が発生します。もちろん日々の生活費や病気になった時の医療費でも支出はあります。そうして定年まである程度貯蓄し、退職後は年金と貯蓄(必要に応じて資産運用で増やしながら)で生活していくことになります。ここでもし支出、負債が収入、貯蓄、年金より多くなってしまったとしたら、家計が赤字となり生活が回らなくなってしまいます。
そこで金銭的な収支を意識しながら将来のライフイベントを考え、生活に必要なお金がなくならないよう人生設計を行ないますが、これをライフプランといいます。また金銭面をベースにして考えることからファイナンシャルプランとも呼ばれます。
ファイナンシャル・プランナー(ライフ・プランナー)とは
ライフプランの作成にあたっては、どの程度細かな内容にするかはその人自身の考え方や目的によって異なります。たとえばある程度細かいライフプランを考えてみましょう。成人して就職、結婚し家庭を持つと、家族全員分の生活費や社会保険料が発生します。また万が一のために生命保険へ加入する人もいますし、住宅を購入すれば頭金や住宅ローンも発生します。
一方で収入を増やすために共働きや投資・運用をする場合もあります。親からの贈与や将来相続が発生することもあり、それによって税金が発生するかもしれません。こうしたライフプランにおける収支管理を行うには専門的な金融知識が必要とされます。ファイナンシャル・プランナーとはそうした金融面の知識を持った専門家で、人から依頼を受けてライフプランの診断や設計を行います。ライフ・プランナーという言葉もありますが、主に生命保険会社、銀行、証券会社が自社のコンサルタントを呼ぶ場合に使われていることが多いです。
ライフプランを作成してみよう
ライフプランの作成手順は以下になります。専門家に依頼しなくても簡単なものであれば自分でも作成できます。現在や将来の収入、支出を洗い出すことになりますが、あくまでも大体の金額で構いません。最終的にはキャッシュフロー表を作成し、毎年の貯蓄残高を算出することで将来の生活設計を診断します。
1)日々の家計の収支(収入、支出)や、資産(貯蓄、金融商品、不動産、車等)の算出
2)将来の人生イベント(結婚、子育て、家の購入、老後の年金等)の洗い出しと収支の算出
3)キャッシュフロー表を作成
ライフプランは何歳からでも作成できます。下の図は30歳からのキャッシュフロー表の例です。このように毎年のお金の収支計画をリストアップすることで、予想貯蓄額を算出できます。この図では40歳までの10年間分しかありませんが、実際は生涯にわたってのキャッシュフロー表を作成します。
ライフプランはあくまでも大まかな予定です。就労、健康、社会情勢により予定は絶えず変わり、プラン通りには進みません。したがって「ライフプランなど作成しても意味がない」と思われるかもしれませんが、大切なのはこうした観点で将来を考えるということです。ライフプランの作成は多少面倒かもしれませんが、キャッシュフロー表などインターネットで無料ダウンロードできるので便利です。
ライフプランについてもう少し知りたい方は日本FP協会のウェブサイトをご参照下さい。
<日本FP協会>
「わたしたちのくらしとお金」:http://www.jafp.or.jp/know/
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