Howdy Y’all !!!

文/山田由美(Text by Yumi Yamada)(テキサス州)

今年の春は雹の被害にあう事もなく、かなりマイルドにスタートしました。しかし、ここは一年中暑いと思われているダラスです。(実際には冬場は0℃以下になりますので、ダラスの冬はかなり寒くなります。)

すでに外気温は100℉越えになる等、毎日の最高気温は右肩上がりです。春先に雨が少なかった上に、今後夏場になるまでどれだけ雨が降るかが分かりません。

こうなると市からの水の節水に気をつけなくてはいけなくなります。水をかなり使用するスプリンクラーシステムは要注意で、使用時間や使用可能な日数等は各市毎に違います。

夜間のみ使用可能になりますし(日中はすぐに乾燥してしまい、結果かなーり多めに水をまかないと土にしみこまない為)、スプリンクラーを稼働できるのも最大週2回もしくは1回になります。

時々停電した事に気が付かないでいて、タイマーの時計が初期化されてしまい、日中にスプリンクラーで水をまいてしまうと、シティコードに引っかかり、結果として罰金を支払う事にもなりかねません。

夏場は殆ど毎日90℉(32℃)後半か100℉(38℉)越えのダラス地域ですので、芝を枯らさない様にするのは一苦労です。毎日のお手入れ時もそうですが、芝を枯らさない様にするには定期的に十分な水分を与え、栄養を与えて雑草を生えさせない様にしなくてはなりません。

賃貸物件のテナントの方達の多くは夏のバケーションで家を空ける場合にスプリンクラーシステムを切っていこうとしますが、スプリンクラーシステムが稼働していないと大変な事になります。

なぜならば、十分に土に水がまかれていないと、家の周りの土が乾燥しきってしまい、家の土台のコンクリートにヒビが入ったり、粘土質の土が土台のコンクリートを引っ張ったりして、ファウンデーションが歪んでしまう事があります。

一度ファンデーションに傾きが入ってしまったり、歪んでしまうとあっと言う間に$10,000は掛かりますので、スプリンクラーを回して十分に水を撒く様にしても、そちらの水道代金を支払う方がはるかにマシだと思います。

そういえば以前、冬場に暖房を消して旅行に行かれたご家族がいらっしゃいました。

ご自身達が家にいないので、暖房をつけているのは不要だと思われたようですが、氷点下の寒さがやってきて、家の中の水道管が凍り、その後破裂して屋根裏に大量の水が溜まってしまいました。

その結果、2階の天井が一気に崩壊して家中水浸しの大惨事になり、修理に$20,000以上支払った事があります。

ご自身が旅行から帰って来た時にはすでに家の中は水浸しになっていて、階段から水が滴っていたそうです。カーペット総ての張替え、天井の修理、破裂したパイプの修理、水浸しになった家具の撤去等も合わせると、途方もない作業でした。

この一件でダラスでは夏場のスプリンクラーと冬場の暖房は絶対に切っては行けないのだと思い知らされました。

皆さんの地域はどの様な感じでしょうか? 温暖でA/C は必要がない地域と言うのはあまりないと思いますが、スプリンクラーシステムを稼働させていなかった為にファンデーションに被害が出る様な事が無い事にお気をつけ下さい。

ちなみに私が冒頭でHowdy Y’all !!! と書いたのはテキサン(テキサス地元民)が言うHello, Everybody! もしくはHow do you do ?Everybody?のテキサス訛りです。Y’ ALL Come Back. と最後に言う事も多いのですが、こちらは皆さん、ぜひテキサスに帰って来て下さいねと言う意味です。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

山田由美 (Yumi Yamada)

山田由美 (Yumi Yamada)

ライタープロフィール

テキサス州ダラスの不動産エージェント。ダラス地区不動産に関する賃貸、売買をはじめ、商業物件、事務所、不動産投資まで幅広くサポート。リフォームや不動産管理も手がけ、ダラスの不動産事情に通じている。

この著者への感想・コメントはこちらから

Name / お名前*

Email*

Comment / 本文

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る