髪の色を決める「メラニン色素」
- 2019年2月4日
- 2019年2月号掲載
人間の髪の色は何によって決まるか知っていますか? それは、「メラニン色素」です。今回は、このメラニン色素について詳しく紹介していきます。
私たちの体はメラニン色素で守られている
人間の髪の色を決めているのは、メラニン色素。シミの原因や美肌の大敵として名前を聞くことの多い、あの物質です。こういった理由から、メラニン色素という単語にネガティブなイメージを抱いている人も多いかもしれません。ですが、メラニン色素は人間の体の中で、ある重要な働きを担っています。それは、「紫外線から私たちの体を守る」ことです。メラニン色素が紫外線を吸収することで、体が受けるダメージが軽減されるのです。
髪色の違いはメラニン色素の違い
メラニン色素にはユーメラニンとフェオメラニンの2種類があり、それぞれの量によって肌や目や髪の色が決まります。ユーメラニンが多いと黒色~こげ茶色、フェオメラニンが多いと赤茶色~黄色が強くなるといわれています。日本人をはじめとするアジア人の黒い髪色は、主にユーメラニンによるもの。それに対し、ユーメラニンの量が少ないのがブロンドの髪です。また、遺伝的にフェオメラニンが多く作られる髪は赤毛になります。
カラーリングのアフターケア
髪を染めた後、ダメージや変色・色落ちが気になりますよね。ここでは、髪をキレイに保つためのケアを紹介します。
直後のケア
ヘアカラーやブリーチには、アルカリ成分が使われています。色落ちや髪の傷みを防ぐには、染毛直後に髪を本来の弱酸性に戻すことが大切です。
ポイント1
シャンプー前に、シャワーから色が消えるまで髪をすすいで薬剤をしっかり落とします。
ポイント2
シャンプーで2回洗い、その後コンディショナー、トリートメントを使います。髪を弱酸性に戻すには数日かかるので、それまではヘアカラー用のものを継続的に使用しましょう。
変色・色落ちの対策
紫外線やパーマ液などによって、ヘアカラーの色素が壊れることがあります。
パーマ:パーマをかける場合、ヘアカラー後1週間は空けることをおすすめします。
整髪剤・育毛剤:トニックや育毛剤で、まれに色落ちすることがあります。
紫外線:マット系やアッシュ系のヘアカラーは紫外線の影響を受けやすいので、帽子などで対策を。
プール:消毒に使われる塩素系成分には若干の漂白作用があるので、プールの後はしっかり髪を洗いましょう。
毎日のケア
染めた髪の色ツヤ、手触りを保つためには、日々のお手入れが大切です。
ポイント1
濡れた髪は、お互い擦れ合ってキューティクルを傷めやすい状態。あらかじめ目の粗いブラシで髪のもつれを解いておき、シャンプーは手のひらで泡立ててからつけるといいでしょう。
ポイント2
髪を拭く際は擦り合わせないよう、タオルで髪を挟み込んでポンポンと軽く叩くように水気を拭き取ってください。また、髪は濡れたまま放置するとキューティクルを傷めてしまいます。
ポイント3
熱を当てすぎると髪の水分が失われてしまうので、ドライヤーは髪が乾ききる直前で止めましょう。また、キューティクルを守るため、洗い流さないトリートメントを使うのがおすすめです。

毛髪スペシャリスト 高橋恵子
東京都生まれ。ホーユーアメリカのR&D研究員。アメリカを中心に、北中南米のヘアカラー、ヘアケア商品の開発に従事。毎日、さまざまな人種の髪で新商品をテストしている。趣味は読書とパン作り。
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