米国移民局、2020年度の新規H-1B申請の抽選作業が終了し、マスター枠申請書類の受理数が年間上限発給数に達したと発表

文/デビッド・シンデル(Text by David Sindell)

米国移民局は2020年度の新規H-1B申請の抽選が終了し、マスター申請(修士号)については申請書類受理数が年間上限発給数に達したと発表しました。

4月10日、米国移民局は 、コンピューターを使用して2020年度の6万5000件の通常(学士号)申請書類と2万件のマスター申請書類について無作為による抽選を実施しました。米国移民局は、4月1日から開始した新規H-1B申請受理期間の間に、合計20万1011件の申請書類を受理したということです。なお、4月5日の時点で、2020年度の上限発給数である6万5000件をはるかに上回る申請書類を受理したと発表しました。

以前にもお伝えしましたが、米国移民局は2020年度より、新規H-1B申請に関する新しい規定を取り入れました。それにともない、米国移民局は、初めにマスター枠における申請の審査対象になる可能性のある申請を含むすべてのビザ受益者のために提出された新規H-1B申請書類の無作為抽選を実施しました。その後、最初の抽選に選出されなかった残りの申請書類の中から、規定上限枠である2万件のマスター申請書類を選び出すための無作為抽選を実施しました。

なお、通常の申請書類とマスター申請書類から成る新規H-1B申請の受理数が2020年度の年間上限発給数に達したため、米国移民局は、(禁止されている複数申請である場合を除き)抽選に選ばれなかったすべての申請書類を、申請費用の小切手付きで返却するということです。

また、米国移民局は新規H-1B申請の対象ではない申請書に関しては、今まで通り受理していくということです。新規H-1B申請の対象外の申請書類の例として、H-1Bビザ延長申請、H-1Bビザの雇用規定の変更申請、または雇用者の変更に関する申請等が挙げられます。

この件に関してご不明な点や懸念がある場合は、お気軽に弊社までお問い合わせください。

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デビッド・シンデル (David Sindell)

デビッド・シンデル (David Sindell)

ライタープロフィール

NY州およびNJ州弁護士資格。外国法事務弁護士(外弁)として東京第2弁護士会所属。アメリカ移民法弁護士協会所属。日本語、フランス語に堪能。

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