米国移民局、新規H-1Bビザ申請登録制度に関する詳細を発表

文/デビッド・シンデル(Text by David Sindell)

米国移民局(The United States Citizenship and Immigration Services: 通称USCIS)は、会計年度2021年の新規H-1Bビザ申請登録プロセスに関する詳細を発表しました。H-1Bビザ申請書の提出を希望する雇用主は、H-1Bビザ抽選に応募するために、最初に各H-1Bビザ労働者の事前登録が必要になります。

仮に2021年の事前登録希望者がH-1Bビザの年間発給上限を超えた場合、米国移民局による新規H-1Bビザ抽選の当選者は、正式なH-1Bビザ申請書を提出するために少なくとも当選から90日の申請猶予期間が設けられるということです。なお、新規H-1Bビザ申請登録には、各登録ごとに10ドルの返金不可の申請登録料を支払う必要があります。まとまった申請数の登録と支払いが、オンラインポータル上で受け入れられるようです。

米国移民局は、雇用主とその代表者がいつから会計年度2021年の新規シーズン用オンライン登録アカウントの設定を開始できるかについて、移民局のウェブサイト上に発表するということです。おそらく今後数週間の間に、米国移民局は登録アカウントの設定に関するさらなる指示を発表し、プロセスに関する公衆の周知活動を実施するでしょう。

また米国移民局は、最初の新規H-1Bビザ申請の登録期間が、2020年3月1日から2020年3月20日まで実施される予定であることを確定しました。実際の登録終了日については米国移民局のウェブサイト上に発表される予定です。なお、オンライン登録においてシステム上の技術的不具合などで起こりうる問題がある場合、または申請数が年間上限数に満たなかった場合には、申請登録期間を延長する可能性もあるようです。

年間上限の8万5000に対する抽選が終了した後は、遅くとも2020年3月31日までに、抽選によって選択されたビザ受益者のスポンサー会社に電子版で当選結果が通知されます。その後、数週間のうちに正式な申請書提出期間に関する日程が発表される予定で、正式申請書の提出期間は少なくとも90日間は設けられる予定のようです。

弊社では引き続き、皆様に最新情報を随時報告できればと考えています。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

デビッド・シンデル (David Sindell)

デビッド・シンデル (David Sindell)

ライタープロフィール

NY州およびNJ州弁護士資格。外国法事務弁護士(外弁)として東京第2弁護士会所属。アメリカ移民法弁護士協会所属。日本語、フランス語に堪能。

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  2. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  3. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  4. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
  5. 私たちは習慣や文化の違いから思わぬトラブルに巻き込まれることがあり、当事務所も多種多様なお...
  6. カナダの大西洋側、ニューファンドランド島の北端に位置するランス·オー·メドー国定史跡は、ヴァイキン...
  7. 2023年12月8日

    アドベンチャー
    山の中の野花 今、私たちは歴史上経験したことのないチャレンジに遭遇している。一つは地球温暖化...
  8. 2023年12月6日

    再度、留学のススメ
    名古屋駅でホストファミリーと涙の別れ(写真提供:名古屋市) 以前に、たとえ短期であっても海外...
ページ上部へ戻る