2020年ロサンゼルス暴徒化デモ直後の様子
TEXT by Saori Yoshida
- 2020年12月14日
米国ミネソタ州で2020年5月25日に黒人男性が警官による暴行で死亡した事件を受けて、全国に講義デモが広がりました。
ABCのロサンゼルスローカル局が実際に6時間もの実際の映像をYoutubeに載せています。
暴動翌日のメルローズの様子
一連の暴動の際に最も被害を受けた場所の一つがMelrose(メルローズ)通りでした。暴徒化したグループが手当たり次第に店に入りものを強奪をして逃走、更には放火も発生しました。
その暴動の翌日にMelroseを訪れたところ、まだ生々しい暴動の後が残っていました。既に警察によって鎮圧された後だったので危険や恐い感じは受けなかったのですが、お店の方々の気持ちを考えるといたたまれない気持ちでした。
大手薬局のCVSは他のロケーションでいくつも強奪に入られているので、メルローズでは頑丈に木工でガードされていました。
火事が発生した現場では翌日もまだ消火活動が行われており、焦げ臭い匂いが漂っていました。
木工ボードには「Black Owned(黒人所有)」と書かれています。黒人差別を発端に起こったデモのため黒人所有の店は襲撃されないことが多く(たまにはあったのかもしれないが)、暴動前後でこの言葉がお店や壁に書かれてる光景を非常に多く見かけました。
現場には数多くの警官、そして周辺地域では列をなしてパトロールを行う警察車両が。
ビバリーヒルズの老舗高級ホテルBeverly Wilshire Hotelも入り口全面が頑丈に囲われており、異様な光景となっていました。
観光地として有名な高級ブランドが立ち並ぶロデオ・ドライブは道自体が閉鎖され入れない状況に。
思い出される92年のロサンゼルス暴動
ロサンゼルスの暴動というと、思い起こされるのがこのLA92かと思います。
概要
ロサンゼルス暴動(ロサンゼルスぼうどう、英:Los Angeles Riots; LA Uprising[1]) は、1992年4月末から5月初頭にかけて、アメリカ合衆国のロサンゼルスで起きた大規模な暴動[2]。アメリカにおいて異人種間の対立という形を取って現れる「人種暴動(race riot)」の典型的なものとして知られる[3]。
Wikipedia
単なる黒人と白人の対立にとどまらず、ロサンゼルスという多人種都市において様々な人種を巻き込んで広がったこと、また被害がきわめて大きかったことなどから、多くの映画や小説でも描かれ、現代アメリカ文化において頻繁に参照される重要事件のひとつとなっている[4][5]。 日本ではしばしば「ロス暴動」とも略称される[6][7]。
ドキュメンタリー動画
数々の映画にも取り上げられてるこの暴動、このNational Geographicのドキュメンタリーはとても分かりやすく92年の暴動を説明しているので、わかりやすいと思います。一方で、残虐なシーンもあるので見るが辛いのは事実ですが、歴史を学ぶためにはおすすめです。
最後に
今回の暴徒化したデモはLA92の時のような長期的に続く暴動とは成りませんでしたが、数日でも多くの被害が出ました。夜間の外出禁止令が出るなど、物々しい雰囲気が漂っていたのですが、実はこの事件が起こったのがパンデミックの真っ只中ということ。デモも最中は連日関連ニュースばかりで、新型コロナのパンデミックが起こっているということを忘れてしまうほどでした。
2020年は米国はパンデミックと抗議デモという激動の年となりました。
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