CES2022に行ってきました
TEXT by Saori Yoshida
- 2022年1月11日
新型コロナの影響で2021年はバーチャルのみでの開催となったCES(シーイーエス)、2022年は1年ぶりにラスベガスで開かれました。パンデミックで各展示会が中止になりリアル展示会に参加することがなかったこの2年、その期間を経ての会場行われるコンベンションは高鳴るものがありました。今回はそのCES2022に参加した様子をお伝えします。
CESとは
毎年1月に米国ネバダ州ラスベガスで開催される電子機器の見本市で、世界最大級のテクノロジーの展示会です。
CES2022
CES2022は2022年1月5日から7日まで例年通りラスベガスコンベンションセンターで開催され、新型コロナオミクロン株の拡大に伴い当初の予定より1日早く閉幕となりました。
800以上の新興企業を含む、世界中の2300以上の出展企業が、人工知能、自動車技術、デジタルヘルス、スマートホームなどのイノベーションを特徴とする製品を発表。参加者の30%が米国外からの参加で、1800のグローバルメディアを含む45,000人を超える参加者が119カ国から訪れるグローバルな展示会となりました。
Sonnyの発表
一般公開の前に行われるメディアデーでSonnyはいくつかの大きな発表を行いました。
多くの企業がバーチャル進出を果たす中、SonnyもPlayStationVR2でバーチャルリアリティーを取り入れることを発表。
Sonny pictureの新作映画「Uncharted」の宣伝では、主演のトム・ホランドが登場するなど、かなりの気合いが入っていました。
メディアデー
一般公開の前にメディアだけが見ることができるメディアデーというもの作られており、厳選された企業の発表がありました。
スタイリッシュな電気バイクBrekrはかなりおしゃれ。
もちろん今流行りのスマートリングもありました。
足の操作だけで簡単に移動できるPickwheelは、手が自由になるので清掃作業員が楽に移動しながらゴミ拾いができるという優れもの。
その他、良く目に留まったのは”NFT”関連。かなり多くのMetaやNFTを見ましたが、こうした種類は商品として展示するものがないのでURLだけ書いてあるような感じで不思議でした。
会場では
この簡単タトゥーPrinkerは本当に1秒でタトゥーができました。感動。
自分で好きな柄を取り込めるので、イベント会場などでは最高ですね。
Hyundaiの未来的な火事手伝いロボット。
電気自動車系もいくつかの展示されていました。
日本からの出展も
長時間の立ち仕事でも疲れないように、立ちながら座ることができるArchelis。工場の現場などでは少し動いて作業、動いて作業という、細かい立ち仕事が発生するため椅子に座ることが出来ないですよね。
私も実際に試させていただきましたが、ちょっと膝を曲げるだけで安定的に座ることができます。とても楽でした。長時間の手術が求められる外科医などにも重宝されているそう。
人を乗せて飛ぶドローンを開発しているSkydrive。ドバイ警察が人を乗せるドローンを使っていると聞いたことはあるのですが、日本でもいよいよ始まっていると思うとワクワクしますね。
一番興味を持ったもの
こんなリアルロボットを見たのは初めてでした。AIロボットAmeca。表情が非常にリアルで、会話もスムーズ。私が「日本に来たことある」と聞いたところ、「残念ながらまだないけれど、いつか行くかもね」と言っていました。
正直リアルすぎて気持ち悪っ!となりましたが、テクノロジーの進化に驚愕でした。
パンデミック禍の展示会
コロナ禍ならではで、抗菌など体を守るタイプのイノベーションも多く見られました。
光触媒とテクニカルファブリックを組み合わせた、特許を取得した独占的なソリューション AIRXÔMマスクは、大気汚染や病原体から効果的に保護するアクティブなマスクだそう。
値段は480ユーロ(65,000円程度)で、2022年5月から配送開始です。
また会場にはこんな3色のシールが用意されていました。体に貼って、自分が心地の良いレベルの挨拶の意思表示をしましょう、というもの。
実際に貼っている人はあまり見かけなかったのですが、握手がOKな人もいれ手を振るだけが心地よい人もいるので、それぞれの気持ちを表せる手段としては面白いですよね。
テスラのベガスループ
ラスベガスコンベンションセンターに来たら、The Boring Companyが提供しているVegas Loopに乗るのも一つのアトラクションになっています。
「交通を解決し、迅速なポイントツーポイント輸送を可能にし、都市を変革する」という使命のもの作られているこのループ。
安全で低コストの輸送を目的に、地下鉄というよりも地下の高速道路に似た高速公共交通機関とのこと。
今回私が乗ったこのベガスループは、ラスベガスコンベンションセンターにあるLVCCループという名で、最初の商業的に運営されたサービスです。
全長1.7マイルのトンネルで構成される3ステーションの輸送システムは、約1年で完成。 LVCCループのコストは、約4,700万ドル。LVCCループは、45分のキャンパス間移動時間をたった約2分に縮めました。
CES 2022では、LVCCループは1日あたり14,000〜17,000人の乗客を輸送し、平均乗車時間は2分未満、平均待機時間は15秒未満だったとのこと。確かに非常にスムーズに広いコンベンションセンター間の移動ができました。そして、何より未来感があってカッコよかったです。
自動運転ではなく運転手が方が普通に運転していたので、現在は無料テスラタクシーと言ったところでしょうか。近いうちには自身のテスラ+自動運転でトンネルを通って渋滞のないスムーズな移動が楽しめるようになるはずです。
来年の開催
CES2023は例年通りラスベガスコンベンションセンターで2023年1月5日から8日の開催が決定しており、展示ブースの販売も好調なスタートを切っているとのこと。
オミクロン株の影響で閑散としていたCES2022のような姿をみるのは悲しいので、来年は今までのCESのように世界各地からより多くの参加者で活気付く姿を期待したいですね。
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