「Make」を使いこなして初心者の殻を打ち破る
- 2021年3月11日
先日のコラム『日常会話をよりスムーズにする「Make」の用法35選』では、makeを使った35のフレーズをご紹介しましたが、今回はmakeを使った日常表現「中級者編」をご紹介します。
1) Make out
Make out は「見える」や「聞こえる」、「読める」など何かを認識したり、理解することを意味します。例えば、友達に「あの標識なんて書いてあるか見える?」と聞く場合は「Can you make out that sign?」、その質問に対して「遠すぎて見えないよ」と返事をする場合は「It’s too far. I can’t make it out.」と言います。この表現は一般的に、「〜が見えない」や「〜が判読できない」のように、否定形で使われます。
その他、make out は「イチャイチャする」を意味するスラングとしても使われます。この表現にはディープキスをする意味合いもあり、特にパーティーでカップルがイチャついているのを見たときに、「Omg. Tom and Lisa are making out!(うわ!トムとリサがイチャイチャしている)」のように使われます。なお、キス以上の行為はmake outには含まれません。
(あの標識なんて書いてある?読める?)
・I couldn’t make out what he said. Did you catch it?
(彼が言ったこと聞こえなかったよ。彼がなんて言ったか理解できた?)
・I heard Peter and Megan were making out at the party last night.
(昨晩、ピーターとメーガンはパーティーでイチャついていたらしいよ)
2) Make it quick
Make it quickは直訳すると「早く作ってね」になりますが、日常会話では急いでいるときに相手に対して「早く済ませてね」や「急いでね」の意味で使われる話し言葉です。使い方はhurry upと似ており、例えば電車が出発する間際に友達が「I have go to the bathroom.(トイレに行かないと)」と言ったときに、「Make it quick. The train is leaving in 5 minutes.(急いでね。電車は5分で出発するから)」という具合に命令形で使われることが多いです。「すぐに済ませるから」は「I’ll make it quick.」と言います。
A: Do I have time to get changed?
(着替える時間はある?)
B: Yeah, but make it quick. The show is starting in 20 minutes.
(ええ、でも急いでね。ショーは20分で始まるから)
〜会話例2〜
A: Do you have a minute? I know you’re busy. I’ll make it quick.
(ちょっといいですか?忙しいのは分かっているので、すぐに済ませます)
B: Yeah, what’s up?
(ええ、どうしました?)
3) Make sense
Make sense は物事を理解したときに使われ、分からなかったことが明らかになったり、何かに納得したことを表します。I understand と意味は似ていますが、make sense は話にしっかり筋が通っていて理解できるニュアンスがあり、「分かりましたか?」は「Does it make sense?」、「ええ、理解できました」は「Yeah, that makes sense.」と言います。逆に、話が矛盾していたり、筋が通っていなかったり、理屈がおかしい時は、「It doesn’t make sense.」と言います。
(納得しました。説明ありがとうございました)
・That makes sense. No wonder he was so upset.
(なるほどね。どおりで彼はあんなに腹を立てていたんだ)
・What she’s saying doesn’t make sense. She’s contradicting herself.
(彼女が言っていることは筋が通っていません。矛盾したことを言っている)
4) Make up
この表現は、喧嘩をした相手と仲直りすることや、もめ事を丸く収めることを表し、喧嘩をした友達同士やカップルが仲直りする状況で使われます。例えば、「私はジョンと仲直りした」は「I made up with John.」、「マイクとマヤは仲直りした」は「Mike and Maya made up.」という具合に使われます。ちなみに、make up は「埋め合わせをする」を意味し、例えば、彼女の誕生日をうっかり忘れてしまい「ごめん。埋め合わせするから」と言いたい時は「I’m sorry. I’ll make it up to you.」と表現します。
その他、make upは歌や詩、ストーリーなどを自作する意味としても使われます。例えば、「歌を作りました」は「I made up a song.」、「詩を作りました」は「I made up a poem.」のように表します。
(彼らは仲直りしたので、今は仲良くしています)
・I got into an argument with Matt but we made up.
(私はマットと喧嘩しましたが、仲直りしました)
・I’m sorry about last night. I’ll make it up to you.
(昨日の夜はごめん。埋め合わせするから)
・Wow, did you make up that song on the spot?
(すごい、その曲、即興で作ったの?)
5) Make a difference
Make a differenceを直訳すると「違いを作る」ですが、この表現は、ある行動によってポジティブな変化や結果が生まれることを意味します。例えば、「留学経験が英会話力に大きな影響を与えた」と表現する場合は「Studying abroad really made a difference」と言うことができます。逆に、効果やインパクトがない場合は、「It makes no difference.」または「It doesn’t make any difference.」と表現します。
その他、It makes no differenceは「どっちいでもいい」を意味し、特に、選択肢が2つある状況でどちらを選択しても気にしないといったニュアンスが含まれます。
(目標を書き出すと効果あるから。やってみな)
・A lot of people don’t vote because they think it makes no difference.
(多くの人は投票しても意味がないと思っているので投票しません)
・I can do Korean food or Japanese food. It doesn’t make a difference to me.
(韓国料理でも日本食でも、どっちでもいいよ)
6) What do you make of
What do you make of ____ は相手の意見や考えを尋ねるときに使われ、 What do you think of ____ の言い換え表現として使われます。例えば、「これどう思う?」は「What do you make of this?」、「あの映画についてどう思う?」は「What do you make of that movie?」という具合に使われます。その他、相手がある物事をどのように解釈するのかを尋ねるときにも使われ、例えば、不可解なメッセージが届いたときに「What do you make of this message?(このメッセージをあなたはどう解釈しますか?)」と表現します。
(彼女が提案したアイデアについてどう思いますか?)
・Tony sent me a weird email. Take a look at it. What do you make of it?
(トニーから変なメールが届いたんだけど、ちょっと見てみて。どう思う?)
・I don’t know what to make of him. But there’s something about him that seems shady.
(彼についてどう思うか分かりません。でも、なぜだか分からないけど怪しい感じがするんだよね)
7) Make a wish
Make a wish は「願い事をする」を意味します。例えば、誕生日パーティーの主役に「ろうそくを吹き消して願い事を言って」と言いたい場合は「Blow out the candles and make a wish.」と言います。その他、「欲しいものリストを作る」は「Make a wish list.」と言います。
(お誕生日おめでとう。願い事をした?)
・It’s 11:11. Make a wish guys!
(11時11分だよ。願い事をして!)
・I made my Amazon wish list and emailed it to you.
(Amazonの欲しいものリストを作ってメールしたよ)
8) Make fun of
Make fun ofは人をからかったり、馬鹿にしたりすることを表します。相手をからかって本当に困らせる時と友達同士が冗談でからかい合う時、両方の状況で使えます。「彼は彼女をからかった」と言いたい場合は「He made fun of her.」と言い、made fun of の後にからかう対象が入ります。
(彼とは幼なじみで、いつもお互いをからかい合います)
・She’s upset because Jack made fun of her pronunciation.
(ジャックは彼女の発音を馬鹿にしたので、彼女は腹を立てています)
・My friends always make fun of me because I can’t eat hot food.
(私は猫舌だから、いつも友達にからかわれるんだ)
9) Make up one’s mind
Make up one’s mind は「決める」や「決心する」を意味し、decideのより口語的な言い方です。どうしていいか分からない時や、優柔不断でなかなか決断できない状況でよく使われ、優柔不断な友達に対して「決めて!はっきりして!」と言う場合は「Make up your mind!」、そして「どうしていいか分からないよ。迷う!」と返事する場合は「I can’t make up my mind!」と言います。
(決まった?それともまだどうするか考えているの?)
・I don’t know what to do. I can’t make up my mind.
(どうしていいか分からないよ。迷うな)
・I made up my mind. I’m going to quit my job and start my own business.
(決心しました。仕事を辞めて自分のビジネスを始めます)
10) Make one’s day
誰かのおかげで幸せな気分になったり、相手の一言で励まされたとき英語では「You made my day.」という表現を使うことがよくあります。直訳すると「あなたのおかげで良い一日になったよ」になり、相手に感謝の気持ちを伝えるときに使われ、「Thanks. You made my day!」のようにセットで使われます。その他、試験に合格したり、面接に受かったりなど、良い報告を受けたり嬉しい出来事があったときは「That made my day!」と言います。ちなみに、dayだけではなく「That made my week」、「That made my month.」、「That made my year」と言うこともできます。
(プレゼントありがとう。おかげで最高の1日になったよ)
・Thank you for the call. You really made my day.
(電話してくれてありがとう。おかげで最高の1日になったよ)
・I just found out I got into the MBA program. I’m so excited! That made my year!
(MBAプログラムに入れることが分かったよ。めっちゃ嬉しい!今年最高のニュースだ!)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします