【ニューヨーク不動産最前線】
物件選びはスピード勝負

新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年はタイムズスクエアのカウントダウンも復活して、マスクをしていることを除けばコロナ前と変わらないお正月となりました。ニューヨークは復活できないのではと言われていたのがつい1年前ですが、ワクチン接種が進むとともに、去年の春先から一気に不動産マーケットが回復に向かいました。特に落ち込みが激しかった分マンハッタンの回復ぶりはブローカーである私たちもついていけないようなスピードで、賃貸、売買ともにあっという間にコロナ前の価格に戻っていきました。

私もこの仕事を長くやっていますが、いつもながらニューヨークの不動産マーケットの変化の速さには驚かされます。今までの経験上今回も動きが速いのは分かっていたつもりでしたが、誰も予測できなかったようなこれまでにないくらいのスピード回復には驚きました。なぜなのかという分析は今回はさておき、賃貸も売買も、出し値よりも高いオファーが入るというBidding Warの状況が当たり前になって、誰もが素早い行動と決断を迫られています。

インターネットやSNSのおかげで、不動産の情報も一般消費者に身近なものになっています。簡単に物件情報が入手できて気軽に内見を申し込むこともできて、一見物件探しの早道のような感じがします。しかし、実際には物件が自分のニーズに合っているかどうかを表に出ている情報だけで判断するのはほぼ無理です。物件の過去の取引状況や評判、物件の形態や特徴(コンドミニアムなのかコープなのか)、ビルの規則、入居可能時期の予測、それに公示されている以外の費用があるのかないのか、etc…はプロのアシストが必須です。ブロのブローカーが前もって精査した物件だと、実際に見に行って自分のニーズに合わなかったということはまずないですし、大幅に時間も労力もセーブできるうえに気に入った物件を手に入れる確実性が高まります。

賃貸の場合もそうですが、購入の場合は特に現在のような売り手市場の場合は、気に入った物件があってもオファーの出し方次第では売り手に取り合ってもらえないという事態も起こります。オファーの出し方やタイミングにもコツがあるので、プロのアドバイスを活用しましょう。前もって自分のバックグラウンドや経済状況を把握しているブローカーであれば、どのようなオファーを入れれば良いかもアドバイスしてくれるはずです。

また、オファーが受け入れられて購入手続きに入った後には面倒な手続きが控えているので、プロのアシストがあるのとないのではスピードや安心感が違います。特に購入の場合はブローカーフィーがかからないので、ぜひともブローカーに相談することをおすすめします。

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柏原知子 (Tomoko Kashihara)

柏原知子 (Tomoko Kashihara)

ライタープロフィール

大阪女子大学(現:大阪府立大学)卒業後、CBRE Japanに入社。東京で外資系企業のオフィス移転を担当する商業不動産ブローカーとして働いた後、ニューヨーク勤務を機に住宅ブローカーに転向。1999年より住友不動産販売NYで活躍した後、2021年に米系大手Compassに移籍。趣味は旅行、クルーズ、トレッキングとイタリア語。

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