バイリンガルの定義
文&写真/竹井カヨコ ( Text and photo by Kayoko Takei)
- 2024年10月23日
アメリカで実践!バイリンガル子育て ワンポイントアドバイス

あなたは“バイリンガル”と聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか? “日本語、英語ペラペラ=バイリンガル”というイメージはありませんか? バイリンガルのイメージといえば「二カ国語で“話せる”人」だと思います。しかし、私たちが運営するTLC for Kidsではバイリンガルの定義を「二カ国語で“読み書きができる”人」と定義しています。
「話す・聞く能力」は、つまり生活言語のことです。ある程度、話す・聞く力が育つとコミュニケーションが成り立つので、一見バイリンガル教育もうまくいっているように見えます。しかし、英語は当然、「話す・聞く能力」だけで成り立たないです。では、「読み・書きのできるバイリンガル」にはどうやって育てていけばいいのでしょう。
そこで今回は、家庭内で簡単に実践できるバイリンガル子育てのアクションプランを年齢ごとに紹介していきます。年齢はあくまで目安ですので、子供の実際の状況に合った実践を試してみてください。
【妊娠期〜乳児期】0~3歳
話し言葉やアイデンティティを育てる時期です。3歳までは日本語をしっかり身につけ、英語は3歳以降に始めるのがおすすめです。
・日本語の本の読み聞かせを一緒に楽しむ
・両親とも日本人の場合は、子供向けの英語の音声教材を(聞こえるか、聞こえ
ないかくらいの音量で)かけ流す
・アルファベットやひらがなのチャートを子供の目につく高さに貼っておく
【幼児期】3~6歳
英語の文字教育を始める時期です。6歳よりも3、4歳など低年齢の頃のほうが苦労せず身につけることが可能です。
・図書館などで英語の本の読み聞かせイベントに参加する
・教材やアプリ等を使いアルファベットとレターサウンド(文字の読み方)を教
えていく
・リーダーズと呼ばれる子供の一人読みを助ける本を、子供にとって簡単なレベ
ルのものを手に取れる環境を作る
【児童期】6歳以降〜
語彙力や思考力を育てる時期です。さまざまなジャンルの本を「読める」ようにすることに注力しましょう。現地校に入ると、文字の読み書きの量が一気に増えます。読めないと“学校で出される問題が分からない”ということになりかねません。学齢期の途中でアメリカに来られたご家族は、フォニックスで正しい発音と文字の読み方を集中して早めにマスターさせましょう。
・フォニックスの音声、動画教材を子供に見せ、*フォニックスをマスターさせる
・オーディブルなどで英語音声を流しながら英語の本を読んだり聞いたりする(車での移動中などもおすすめ)
・ノンフィクションやサイエンスなど、さまざまなジャンルの本を手に取って読
めるような環境を作る
*フォニックスとは英語の文字(つづり)と音の関係性を学ぶ学習法のこと「ひらがな五十音」のようなイメージ
ワンポイントアドバイス
子供を高度なバイリンガルに育てるには、本好きにして「英語の読み書きの力」を育てよう
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