【ニューヨーク不動産最前線】アパートのホリデーチップ事情とは?

今年もまたホリデーシーズンがやってきました。アメリカでは、日本のお年玉にあたるような「ホリデーチップ」を渡す習慣があります。特に集合住宅では、多くのスタッフが働いているため、毎年どのくらいチップを渡すべきか悩む方も多いのではないでしょうか。同じビル内のスタッフでも、「今年はあの人に特にお世話になったから少し多めに……」と、考えることもありますよね。

コンドミニアムやコープに住んでいると、スタッフの数に応じてチップの出費がかさむことがあります。11月中旬になると、各住人にはビルのスタッフ名簿が配られます。そこには、役職や勤続年数、顔写真が掲載されており、住人はこれを参考にチップの額を決めていきます。

ここでは、一般的な役職を上から順に紹介します。

  • スーパー(Superintendent or Resident Manager):ビルの責任者で、スーパーの手腕がそのビルの特色を左右する重要なポジションです。
  • コンシェルジュ(Concierge):フロントデスクに常駐しており、住人ともっとも接する機会が多いスタッフです。ビルの規模によって、4~10名ほどがシフト制で勤務します。
  • ドアマン(Doorman):ビルによってはコンシェルジュと兼任していることもあり、ドアを開ける役割を担います(アメリカの回転ドアは重いです!)。
  • ハンディマン(Handyman):配管やガスのトラブルなど、何でも対応してくれる頼れる存在です。多くの場合、配管やプラミングの資格を持っています。
  • ポーター(Porter):ビルの清掃を担当するスタッフです。

入居したての頃は、誰がどの役割を担当しているのか分かりづらいかもしれません。しかし、すべてのスタッフはスーパーの指示のもとでビルの運営を支えています。お世話になった感謝の気持ちを形にする機会でもあり、来年もスタッフと良い関係を続けるためにもホリデーチップの習慣は「あり」だとポジティブに捉えましょう!

皆さんのホリデーシーズンが温かい気持ちで満たされますように。

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柏原知子 (Tomoko Kashihara)

柏原知子 (Tomoko Kashihara)

ライタープロフィール

大阪女子大学(現:大阪府立大学)卒業後、CBRE Japanに入社。東京で外資系企業のオフィス移転を担当する商業不動産ブローカーとして働いた後、ニューヨーク勤務を機に住宅ブローカーに転向。1999年より住友不動産販売NYで活躍した後、2021年に米系大手Compassに移籍。趣味は旅行、クルーズ、トレッキングとイタリア語。

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