【ニューヨーク不動産最前線】NYC短期滞在とAirbnb

最近では、インターネットやSNSの普及もあって、旅行の宿泊先としてAirbnb(通称:エアビー)を選ぶ方が増えています。日本でも外国人旅行者を中心に“民泊”としてエアビーを利用する人が多いと聞きますね。

ただ、ニューヨーク市(NYC)では状況が大きく異なります。実は、アパートやコンドミニアムの短期貸し(30日未満の滞在)は、法律によって厳しく規制されているのです。

NYCでは、ほとんどの住宅物件が「12か月以上の賃貸契約」を前提としており、短期リースやサブリースは禁止されています。そのため、ホテルの代わりに一時滞在先として利用するようなAirbnbは、基本的に認められていません。

例外として、オーナーがそのアパートに住んでいて、同居する形で1部屋だけを貸す場合は合法ですが、この場合も予め市への登録が必要で、登録できる物件なのかどうかの審査もあります。条件を満たすのはなかなかハードルが高いのが現実です。いわゆる「お部屋全体を貸し切りで借りられるタイプのエアビー」とはまったく別物と考えてよいでしょう。

また、ネットやSNSで見かけるエアビートして扱われている物件が、合法的な登録物件なのか、非合法な“もぐり”の物件なのかを借りる側が判断するのはほぼ不可能です。特にオーナーが同居しておらずに部屋全体を貸し切りで借りられるタイプの場合は、違法である可能性が非常に高いです。違法物件を利用すると、チェックインがうまくいかなかったり、滞在中にトラブルに巻き込まれるリスクもありますので、十分に注意が必要です。

なお、たまに「短期で滞在できるアパートやAirbnbを紹介してほしい」というお問い合わせをいただきますが、これらは不動産契約ではなく旅行サービスに分類されるため、不動産エージェントではお手伝いできません。安全で確実な滞在先を探す場合は、旅行会社やホテル予約サイトに相談することをおすすめします。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

柏原知子 (Tomoko Kashihara)

柏原知子 (Tomoko Kashihara)

ライタープロフィール

大阪女子大学(現:大阪府立大学)卒業後、CBRE Japanに入社。東京で外資系企業のオフィス移転を担当する商業不動産ブローカーとして働いた後、ニューヨーク勤務を機に住宅ブローカーに転向。1999年より住友不動産販売NYで活躍した後、2021年に米系大手Compassに移籍。趣味は旅行、クルーズ、トレッキングとイタリア語。

この著者への感想・コメントはこちらから

Name / お名前*

Email*

Comment / 本文

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
STS Career

注目の記事

  1. 植民地から合衆国建国へ 18世紀半ば、現在のアメリカ東海岸にはイギリスの支配下にある...
  2. 2025年12月1日

    就職&雇用ガイド2025
    監修 STS Career https://usfl.com/author/stscar...
  3. 2025年10月8日

    美しく生きる
    菊の花 ノートルダム清心学園元理事長である渡辺和子さんの言葉に、「どんな場所でも、美しく生...
  4. 2025年10月6日

    Japanese Sake
    日本の「伝統的酒造り」とは 2024年12月、ユネスコ政府間委員会第19回会合で、日...
  5. アメリカの医療・保険制度 アメリカの医療・保険制度は日本と大きく異なり、制度...
  6. 2025年6月4日

    ユーチューバー
    飛行機から見下ろしたテムズ川 誰でもギルティプレジャーがあるだろう。何か難しいこと、面倒なこ...
  7.        ジャズとグルメの町 ニューオーリンズ ルイジアナ州 ...
  8. 環境編 子どもが生きいきと暮らす海外生活のために 両親の海外駐在に伴って日本...
ページ上部へ戻る