データ・センター向けソフトウェア定義パワー 〜 省電力化で投資を1年で回収
- 2013年12月4日
- ハイテク情報
電力供給問題に起因するアプリケーション・レベルの信頼性問題に対する新しいソリューションとして、ソフトウェア定義パワー(Software-Defined Power)が注目されている。
エネルギー・マネジャー・トゥデイ誌によると、ソフトウェア定義パワーとは、ソフトウェア定義データ・センター(SDDC=Software Defined Data Center)と同様に、局部電力依存からアプリケーションを孤立させる分離層の構築を目指すもの。
ソフトウェア定義パワーの実現には、電算資源とアプリケーション需要を継続的に適合させると同時に、アプリケーション・サービス・レベル保証の範囲内で、最も信頼性が高くかつ費用効率の高い電力源を備えたデータ・センターにアプリケーションをいつでも移行可能なITシステムが必要だ。
エンタープライズ・データ・センターにおけるソフトウェア定義パワーの導入手順は以下の通り。
1)各アプリケーションのベースライン、利用および関連電力消費量、予備保存と災害復旧機能の把握。電力消費およびIT利用に関する洞察のリアルタイム把握。
2)ベースライン情報とリアルタイム計測を使ったデータ・センター効率性分析による非効率性ならびに遊休状態のIT機器の同定。
3)複数データ・センター間でのダイナミック・アプリケーション負荷の移動の自動化と、既存の標準運用手順を用いた関連施設基幹網の動的調整。
4)動的負荷管理とサーバー機能調整の標準化と障害予防。
5)データ・センターにおける横断的な動的負荷管理の収益化、ならびにソフトウェア定義パワー導入資金を捻出するためのエネルギー市場参入から利益を得るためのエネルギー市場情報統合による費用、需要応答、および付属サービス機会の特定。
データ・センター効率化議論の大半は施設構築手順の改良と新設計、ならびに新省電力ハードウェアに焦点が置かれている。しかし、エネルギー市場への関与と各種ソリューションによるエネルギー管理の改良は、データ・センター所有大手と運用業者にとって効率向上と費用削減実現のための論理的方法と言える。
ソフトウェア定義パワーの導入費用は、データ・センターの電力消費量を大幅に削減することによって1年以内に回収可能だ。
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