「スタイロフォーム皿」はない〜ダウ・ケミカル、誤解解消に腐心

 売店のコーヒー、テイクアウト食品の容器から発泡スチロール材を排除する動きが各地で高まる中、発泡スチロールを間違って「スタイロフォーム」と呼ぶ人が多いことに化学大手ダウ・ケミカルが頭を痛めている。同社の商標であるスタイロフォームは建築用断熱材、園芸用器具としての使用がほとんどで、食べ物の容器に使われることはないからだ。

 ワシントン・ポストによると、ダウの米州建築用材事業を統括するティム・レイシー氏は、「スタイロフォームの名称が適切に使われるよう全力を尽くしている」と話しながら、名称の混同や誤用が多い現状を嘆いている。

 1941年に発明されたスタイロフォームは、翌年に米沿岸警備隊の救命ボートの材料に使われたのが初の実用例。現在は建築用断熱材や浮きドック、生け花の固定用具といった使われ方がほとんどで、ダウは同製品を50カ国で販売し、95カ国で商標登録している。見た目も発泡スチロールと異なり、ごく一部の例外を除いて色はライトブルーに統一されている。消費者に「青い断熱材=スタイロフォーム」と覚えてもらうためで、同業のオーウェンスコーニングが断熱材をピンクに染めているのも同じ理由だ。

 ダウでは知的財産であるブランドを保護するため、専門の広報担当者を配置して商標名の誤用に目を光らせている。一般市民の日常会話まで口を挟むことはしないが、社会的影響が大きいと思われる時は積極的に誤りを正しており、連邦議会で数年前、議員食堂の食器の環境対応をめぐる議論が起きた際には下院の有力議員らに「(間違った呼称で)当社の商品を中傷するのはやめていただきたい」と懇願する書簡を送った。

 ダウはこうした「停止要望書」を年に25〜30通送っているという。

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