顧客のメールアドレスも流出〜ホーム・ディーポ、5300万件

 住宅用品販売大手のホーム・ディーポはこのほど、9月に確認された決済システムのデータ侵害で、すでに分かっている5600万件のクレジット/デビット・カード情報のほかに約5300万件のeメール・アドレスも流出していたことが分かったと発表した。

 ロイター通信によると、流出したeメール・アドレスのファイルに、パスワードやカード情報などは含まれていない。ホーム・ディーポへのサイバー攻撃は、過去1年間に起きた米小売店に対する大規模なハッキングの1つで、同社はその被害額を、調査費、顧客に対する信用情報監視サービスの提供コスト、法務経費などで約6200万ドルに上ると推定している。

 犯人は、取引業者のユーザーネームとパスワードを使ってホーム・ディーポのネットワークの周辺に侵入した後、ネットワークの一部が使える一段高い承認を取得し、米国とカナダのセルフ清算システムに独自の不正ソフトを組み込んだと見られる。

 同社は9月以降、全米店舗で支払いデータの暗号化を強化しており、カナダ店舗でも2015年初めまでには強化を完了する予定。

 しかし、クラウドベースのeメール送信サービス会社センドグリッド(SendGrid)のデイビッド・キャンベル最高セキュリティ責任者は「これだけではあまり意味がない。適切な対応は、米国のクレジット・カードをICチップ内蔵のEMV仕様にすること」と指摘している。

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