電力変換効率18.6%を達成〜ファースト・ソーラー、薄膜型で
- 2015年7月6日
- 米国ビジネス
太陽光発電大手ファースト・ソーラー(アリゾナ州)は、独自に開発したカドテル(CdTe)薄膜太陽光発電装置で、最大規格品の電力変換効率(開口面効率)を18.6%まで高めることに成功した。
ロイター通信によると、これは多結晶型モジュールより高く、記録はエネルギー省の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)によって認定された。開口面効率18.6%はフルエリアで18.2%に相当し、現在最も効率の高い多結晶シリコン太陽電池(Si PERC)の約17.7%を上回る。
ファースト・ソーラーのラフィ・ガラベディアン最高技術責任者(CTO)は「これで当社のカドテル薄膜太陽電池は高性能商品として正しく分類され、業界を先導する性能と持続可能なコスト構造の両方を提供することが証明された」と話している。
この変換効率と実社会における他の要素を合わせて計算すると、ファースト・ソーラーの技術は多結晶シリコン太陽電池パネルよりエネルギー密度が高く、同じ面積に同じ出力のパネルを設置した時に最大8%多く発電できることになる。
同社のテクノロジー担当上席マネージャーは「基準状態(STC)の変換効率やSTCワット当たりのコストといった単純な数字だけに絞ると、ソーラー発電技術の価値が曖昧になる。利用者は名目上の発電力ではなく、実際に生産された電力量(kWh)を重視する。結局はエネルギーの出力、密度、kWh当たりのコスト、長期的な信頼性といったより現実的な数字の方が、実社会における総合的な性能をはるかによく表せる」と説明する。
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