M&Mも人工着色料なしに 〜 マーズ、全ブランドで実施へ

 カラフルなチョコレート菓子「M&M」などで知られるキャンディ大手マーズ(Mars、バージニア州)は、向こう5年で段階的に商品ラインから人工着色料を排除する。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、対象はリグリー(Wrigley)、ダブルミント(Doublemint)、スニッカーズ(Snickers)、トゥイックス(Twix)、アンクル・ベンズ(Uncle Ben’s)といったすべての食品ブランド。

 同社は「人工着色料に健康や人体の安全へのリスクがあるとは分かっていないが、今の消費者はより自然な素材を使うことを食品メーカーに求めている」と理由を説明。今後は材料の供給業者と協力し、新しい方法で消費者の期待する鮮やかで楽しい色の維持を図るという。

 マーズはペット用品でもペディグリー(Pedigree)やアイアムズ(Iams)といったブランドを持っており、年間330億ドル以上の売り上げを計上している。

 食品業界では、消費者の自然志向の高まりを受けて同様の動きが強まっており、クラフトフーズ(Kraft Foods、イリノイ州)も昨年「2016年に米国でマカロニ&チーズから人工着色料や防腐剤をなくす」と発表。ネスレ(Nestle、スイス)も昨年末までにすべてのキャンディ商品への人工香料や着色料使用を停止しており、ハーシー(Hershey、ペンシルベニア州)は地元農家の新鮮な牛乳を使うなど材料の簡素化を進めている。

 一方、ゼネラル・ミルズ(General Mills、ミネソタ州)は、何年も前からカラフルなシリアル「トリックス・コーンパフ」の人工着色料に代わる果物、野菜、スパイスなどを研究しているが、まだ「ネオン・グリーン」や「ターコイズ」に適した色は作り出せていない。

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