商品購入時にインターネットで製品情報を調べてからという消費者は多い。その際、検索エンジンや小売企業のサイトの代わりに、まずアマゾン(Amazon)のサイトを使う人が増えていることがわかった。
オンライン小売市場におけるアマゾンの強大さをあらためて示す材料であり、検索エンジンを主業とするグーグル(Google)にとっては悪い知らせだ。
ビジネス・インサイダー誌によると、消費者市場調査会社ブルームリーチ(BloomReach)の調査結果では、最初の製品検索先としてアマゾンを利用すると回答した米国人は1年前の44%から55%に達した。検索エンジンを挙げた人は同時期に34%から27%に、小売業者を挙げた人は21%から16%に減少した。
アマゾン利用者の増加は、検索エンジンを使わずに最終目的地に直接向かう消費者が増えていることを意味する。グーグルにとって製品やショッピング検索画面に表示される広告は利益率が高いことから、検索サービス利用者の減少はグーグルの本業に深刻な打撃を与える可能性がある。
ただ、アマゾンを最初に訪問した消費者がそこで商品購入するとは限らない。むしろ、アマゾンのサイトで確認したあとに、検索エンジンやほかの小売サイトでも検索や比較を行う消費者が多い、とブルームリーチは指摘する。
しかし、世界最大の検索エンジンにとって、今回明らかになった消費者行動は、無視できない懸念の一つであることは確かだ。
【http://www.businessinsider.com/55-people-start-product-searches-amazon-google-search-share-2016-9】(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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