英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルは、将来に向けた戦略として環境エネルギー業界での買収も視野に入れている。
ロイター通信によると、石油業界ではエネルギー市場における技術の急速な変化や各国の環境保護政策を受けて、化石燃料の時代の先をにらんだ経営計画策定の圧力が高まっている。世界2位の石油メジャーであるシェルは世界の石油・ガス生産の2%を占める時価総額2000億ドルの企業だが、一部の大手株主からは「気候変動リスクを緩和するためにもっと対策を講じるべき」との批判も出ている。
シェルのベン・ヴァン・ビューデン最高経営責任者(CEO)はロイターに対し「当社は非常に懸命な観察者となり、機を見て行動を起こせる。この分野でわれわれが活発かつ指導的な役割を果たし、買収を計画することを確信している」と話した。シェルは現在、米国に合わせて約500メガワット(MW)の陸上風力発電施設を持っているほか、ブラジルにサトウキビからエタノールを作るビジネスを所有する。さらに最近は、オランダ企業2社と組んで同国沖の海洋風力発電施設建設事業に参画している。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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