偽アバスティンまた流通〜FDAが注意喚起

 ロシュ(スイス)の抗がん剤「アバスティン」の偽物が再び米国内で流通していることが分かり、食品医薬品局(FDA)が7日までに医療関係者に警告した。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、偽アバスティンを販売したのは、ニューヨーク州が拠点の医薬品卸業者ファーマロジカル。トルコでの商品名である「アルツザン」の表示で、米国の取引先に向けて2回出荷したアバスティンのうち、少なくとも1回分に有効成分が含まれていなかった。

 同社はメディカル・ディバイス・キング、タラニス・メディカルという社名でも営業している。2009年からニューヨーク州の営業許可を受けており、ウェブサイトで「英国や欧州の販売業者から商品を購入している」と説明しているが、連邦法ではその行為自体が違法。外国製の医薬品はたとえ有効成分が含まれていたとしても、メーカーが輸入した物でない限りFDAは販売を認可しない。

 今回の偽アバスティン流通は、FDAが偽造医薬品に絡む犯罪組織の調査を進める途中で発覚した。今のところ偽アバスティンを受け取った患者はいないが、どの医師が偽物を購入したか調査を続けている。

 米国では12年にも、コーンスターチやアセトンなどの化学品のみで構成され、有効成分が全くない偽アバスティンが見つかった。この時はカナダの医薬品通販業者カナダ・ドラッグスの海外子会社が販売に関わっていた。

 アバスティンは、液体400ミリグラム入りの瓶1本が約2500ドルと高価で、1回の治療(点滴静脈注射)で1本以上が必要なこともある。流通業者はこれら高価な抗がん剤の外国製品を最大60%引きで販売することがある。

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