企業の財務部門のデジタル化が、雇用の拡大につながる可能性がある。
ウォールストリート・ジャーナルによると、人材派遣会社ロバート・ハーフ・インターナショナル(Robert Half International、カリフォルニア州)が2017年10月〜18年1月、米・カナダ企業の最高財務責任者(CFO)など財務担当者1700 人を対象に実施した調査では、米回答者の17%が「デジタル改革の一環として会計や財務チームの拡大を予定している」と答えた。現行の水準を維持すると答えたのは59%、人員縮小を計画しているのは3%で、9%は雇用を凍結すると答えた。企業は財務分野の近代化に必要な専門力を社内で調達したいと考えており、これに伴い日常業務の自動化が進む可能性もあるが、ロバート・ハーフのポール・マクドナルド氏は「自動化プロセスを支援するための人材が必要になる」と見ている。
ロバート・ハーフが財務関連のデジタル化に関する質問をしたのは今回が初めてで、前年比の数字はない。またCFOは、増加するデータを解釈しまとめる能力を高めるため、データ分析およびコミュニケーションやプレゼンテーションといったソフト技術を求めており、マクドナルド氏は「コンピューターの処理能力が上がる中、あらゆるレベルで分析力が求められている」と指摘する。
人員構成に影響を与えているもう1つの要因として、米労働市場のひっ迫がある。失業率が低い間は企業が人員を減らす可能性は低いとみられ、「雇用主は、労働者を見つけるためだけでなく維持するためにあらゆる努力をしている」(マ クドナルド氏)という。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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