アマゾン(Amazon)がアレクサ(Alexa)向けアプリケーション開発者たちにイン・スキル購入(in-skill purchasing)を認めた1年後のいま、英国とドイツ、そして日本の開発者らにもそれを開放し、今後にはほかの国々の開発者らにも順次開放していく、と同社は1日に発表した。
アレクサは、アマゾンが開発した自然言語処理人工知能(仮想執事)。米国ではアレクサが可能にする応用機能(スキル)に対応したコンテントを第三者開発業者らが開発でき、特定のコンテントやコンテント内の機能に課金できるしくみがある。
アレクサ・スキルには無料と有料があり、それぞれのスキル向けにも無料と有料のコンテントがある。イン・スキル購入(スキル内課金)は、アレクサ・スキル対応有料コンテントを利用できるようにするしくみで、1回限り購入と継続(サブスクリプショ ン)購入の二つがある。
たとえば、アレクサ・スキルの任意の機能を使えるようにするためや、限定(有料)コンテントの錠(ロック)を解除するためにお金を払うといった行為がイン・スキル購入(スキル内課金)だ。有料コンテントの購読やゲーム内での有料キャラクター購入といった例がある。スマートフォン用無料ゲームの内部で特別の道具やキャラクターを買えるしくみと似ている。
アマゾンでは、そういった課金可能アプリケーションおよびコンテントをアレクサ・スキル向けに開発することを米国内に限定して外部開発業者らに1年前から認めていた。現在、アレクサには8万以上の「スキル」がある。
イン・スキル購入は、第三者開発業者らにとって新たな商機を創造できる機会だが、イン・スキル購入につながる利用者の割り合い(転換率)は高くても30%台で、また、それを実現するコンテントはほんの一部にかぎられる。アップ・ストアーで流通される数十万というアプリケーションのうち、利益を上げているものはわずか一部でしかないのと同じだ。
【https://techcrunch.com/2019/05/01/alexa-in-skill-purchasing-which-lets-developers-make-money-from-voice-apps-launches-internationally/】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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