飲食業界、宅配サービス強化 ~ 外部業者の利用にはリスクも

レストラン業界では、ドアダッシュ、ウーバー・イーツ、ポストメイツ、グラブハブといった新しい配達方式の普及で、出前ビジネスが急拡大している。

■新規開拓

CNNによると、レストランにとって出前は大きな商機だ。市場調査NPDグループの食品アナリストによると、2019年5月までの5年間、レストランの来店客数はほぼ横ばいだが、出前件数は17%増加している。米レストランの料理注文数に占める割合はまだ3%にすぎないため、さらに成長する余地もある。

この流れに乗じて、レストランは宅配戦略を強化している。ピザハットは出前やテイクアウト(持ち帰り)サービスに適した場所に店を移すため、国内500店舗を閉鎖。スターバックスはウーバー・イーツとの提携を拡大している。マクドナルドのような大手チェーンの多くは、特定の配達サービスを利用する客とつながるため複数のサービス会社と提携しており、外部の配達サービスを使う客だけに派手な売り込みを展開することもある。

■手数料が利益減らす?

一方で、外部の配達サービスは使わないレストランもある。以前から出前に力を入れ、自動運転車やドローンによる配達の検討、電動自転車の利用など、ハイテク機能の導入にも積極的なドミノピザの場合、新しい配達方式の登場で利益が圧迫され始めているが、外部の業者と提携しても売り上げは増えず、反対に利益が損なわれると考えている。

外部業者による配達には、本当に新しい売り上げにつながるのか、客が注文する方法を変えるだけではないのかという疑問がある。例えば、マクドナルドの既存客ウーバー・イーツを通して注文すると、ウーバー・イーツに払う手数料の分だけマクドナルドの利益は減る。また、レストランのアプリだとその店の料理しか注文できないが、配達サービス業者は複数のレストランと契約しており、客は距離、配達時間、料理の値段などの条件に合う店や食べ物を選べるため、他店に客を奪われる可能性もある。

さらに、問題が起きると客は配達サービスでなくレストランを責める可能性も高く、飲食店は配達の外注によってブランド管理も外注することになる。

■「ハイブリッド配達」も

それでも、現時点では配達サービスの需要が高い。モーニングスターのアナリストは、レストランは配達サービスとの提携を頭から避けるのではなく「誰がデータを管理するのかよく考えて賢くならなくてはならない。それが最も大切だ」と指摘する。また、最終的にレストランは、忙しくない時間には外部の配達サービスに頼り、そのほかの時間には自社ツールを使うハイブリッド方式に行き着くと予想している。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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