交通へのコロナの影響、地域ごとにばらつき

新型コロナウイルスの感染拡大は人々の移動にも大きな影響を及ぼしているが、状況は場所によってばらつきが見られるという調査結果を、モビリティーとデータ分析のアリティ(Arity、イリノイ州)が発表した。

オートモーティブ・ニュースによると、米国の混乱がピークに達した4月上旬、人々の陸上交通手段による移動距離は全米で半分に減ったが、それ以降は徐々に増え、5月9日にはコロナ以前の水準の62%まで回復している。

ただし状況は州によって大きく異なり、移動距離が70%も減少したところもあれば、23%の減少にとどまったところもある。回復状況も、ワイオミングではほぼパンデミック前の水準に戻っているが、ワシントンDCではまだ通常より70%低い。

アリティのギャリー・ホールグレン社長は、地域ごとの回復ペースの違いについて「理由はまだ分からないが、各州が取った感染拡大防止の措置と関連しているのか、それとも人々の感情や行動が大きな違いを生んでいるのか、見極めていく」と話している。

ドライバーの一部には全体の傾向とは逆の行動も見られる。約12%はパンデミック中に走行距離を延ばし、平均約19%遠くまで移動している。理由は不明だが、失業者がギグエコノミー(オンラインで単発の仕事を請け負う働き方)で新しい仕事を見つけているか、配達サービスの需要が高まっていると推測される。

16年に保険大手オールステイト(Allstate)が立ち上げたシカゴ拠点のアリティは、複数の陸上交通手段を利用する約2300万件の匿名化された情報源から得たデータを分析し、2日ごとに合計約10億マイル分の運転データを収集している。

交通安全に関しては、急加速運転はコロナ前より10%減ったが、時速70マイル超の高速走行中の事故は50%増加し、部分的に時速100マイル以上で走るドライバーも30%増えている。

カリフォルニア大学デイビス校の研究者によると、加州では3月下旬の外出禁止令発令後3週間で事故や事故死が前年同期の半分に減った。自宅隔離によって事故件数は1カ月当たり約1万5000件減り、死傷事故は6000件減った。

一方、ミネソタ州では3月16日の自宅待機令発令後に死亡事故が増加し、4月21日現在の交通事故死者は35人と前年同期の29人を上回っている。またニューヨーク市では、自動カメラによるスピード違反切符発行数が2月の1万2672件から3月には2万4765件へとほぼ倍増した。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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