英大学院、大規模データ分析を教える
- 2013年3月18日
- ハイテク情報
英国の中央ランカシャー大学(University of Central Lancashire)経営大学院は、大規模データ(Big Data)に関する分析技術を教える科目を設置したことで、話題を呼んでいる。
インフォメーション・ウィーク誌によると、同経営大学院は、米ソフトウェア企業のタブロー・ソフトウェア(Tableau Software)が開発した大規模データ解析ツール「タブロー」を授業で使って、大規模データベースから傾向を導き出すソフトウェアの開発と関連技術を教えている。
タブローは、自社の解析ツールを学生向けに無償提供している。
タブローを採用したマイケル・ブライトマン教授は現在、「ビジネスにおける現行課題(Current Issues In Business)」という科目のなかで、学生が大小様々なデータベースからデータ・パターンを抽出する手法を教える。
ブライトマン氏はもともと、自身の研究のためにタブローを利用していた。授業に応用できることを思いついて、科目として取り入れた。
同氏によると、多くの企業はビジネス関連データを大量に保存しながらも、それをどう活用するのか途方に暮れている。一見すると、数値や情報の集まりにしか見えない大規模データには、事業にとって重要な材料が埋もれており、それをいかに発見して活用するかで、企業の競争力が左右されるようになる、と同氏は指摘。
ただ、同氏の授業では今のところ、タブロー導入による大きな成果は出ていない。同氏はそれに関し、膨大な量の情報から解を洞察する訓練にはなっていると説明。
タブローは元々、スタンフォード大学のパット・ハンラハンとクリス・ストールトの両氏が米国防省(DoD)のプロジェクトの一環として開発したもの。
両氏は、「VizQL」と呼ばれる新たなデータ分析技術を開発し、分析能力を引き上げる補助技術としてソフトウェアの開発を進めていた。同開発から独立して起業されたのがタブロー・ソフトウェアだ。
現在、タブローを使う企業や省庁機関は10万を超える。そのなかには英バークレイズ・バンクやデロイト、フェラーリ、インテル、ユニリバーといった世界的な大企業が名を連ねている。
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