環境発電の様々なアイデアが登場 〜振動や光を活用した新技術に現実味

 身体装着型コンピュータや「モノのインターネット」といった概念が広まるのにともなって、それらの小型装置に電力を供給するための新しい「環境発電(エネルギー・ハーベスト)」方法が様々に提案されている。

 このほどベルリンで開催された見本市「プリンテッド・エレクトロニクス・ヨーロッパ2013」でも、実験的な環境発電の新案が多数出展された。

 ギガOMによると、たとえばパーペトゥーム(Perpetuum)は、「バイブレーション・エネルギー・ハーベスター(VEH)」と呼ばれる装置を披露。VEHは、列車のホイール・ベアリングの回転部品に搭載し、その機械振動を利用して発電する無線検知器だ。振動や温度の情報を測定して列車の運行担当者に無線送信し、故障を早期段階で知らせる監視装置として機能する。

 パーペトゥームは、EUが資金援助する「ワイブレート(Wibrate)」という業界組織に参加している。同組織では、この種の自家発電式振動モニターを様々な産業システムに普及させることを目指している。

 一方、スイッチや検知器を製造するチェリー(Cherry)は、電球のオンとオフを無線で制御する自家発電式のスイッチを開発した。スイッチを押す動作を利用して発電し、その電力で信号を無線送信する方式だ。この発想は、モノのインターネット構想のなかで応用できる可能性がある。

 さらに、やはりEUが資金援助する「パワーウィーブ(Powerweave)」という開発計画では、太陽エネルギーで環境発電し、それを蓄電できる2種類の繊維開発に取り組んでいる。衣類に組み込む柔らかい検知器の電源として役立つ可能性がある。

 パワーウィーブの最終目標は、1メートル四方の布地で10ワットを発電できるようにすることだ。その水準の発電が実現すれば、テントやひさしの布が太陽発電装置として機能するようになる。

 実用化までにはまだ長い道のりがあるが、振動や光を利用した環境発電は、持続可能の未来に大きく貢献すると期待される。

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