グーグル、米政府にFTPでデータ提供 〜自社システムへのアクセスを否定

 連邦政府機関の国家安全保障局(NSA)が一般市民のデジタル・データを監視して収集していた問題について、グーグル(Google)は、政府へのデータ提供を求める裁判所命令に応じる形でファイル・トランスファー・プロトコール(FTP)を使ってデータを開示していたことを明らかにした。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、NSAのデータ収集方法については、グーグルを含む米インターネット技術系企業が政府に対し、特別措置として自社通信網へのアクセスを認めていると一部で報じられたが、実際にはFTPという旧来の方法が使われていたことになる。

 グーグルのクリス・ゲイサー広報担当は、政府が同社に対し、システムへの直接アクセスを求めてきたことを認めたうえで、グーグルがそれを拒絶し、代わりに同社から情報を「配信する(push)」方法を採ったと説明した。

 また、ゲイサー氏は、「理由が国家安全保障であれ何であれ、弊社システムへのアクセスを政府に与える、あるいは政府の機器を弊社通信網に接続することを求められる政策にはは協力しない」と強調した。

 同氏は、FTPを使い始めた時期と、米政府の外国情報監視裁判所(Foreign Intelligence Surveillance Court)からの命令の有無に関係なく法執行機関からの全ての要求に対してFTPでデータ提供していたかどうかについては、明言を避けた。

 グーグルの発表に先立つ数日前、ワシントン・ポスト紙と英ガーディアン紙は、グーグルをはじめヤフー(Yahoo)やフェイスブック(Facebook)、マイクロソフト(Microsoft)、アップル(Apple)を含む米インターネット技術系企業のサーバーにNSAが「直接」アクセスできるデータ収集システムが存在する、と報じていた。

 名指しされた企業は報道内容を否定したが、オバマ大統領はデータ収集プログラム「プリズム(PRISM)」の存在を認め、国家安全保障のための「最小限度の犠牲」と釈明した。

 グーグルは今回、政府に対し、同社が受けたデータ提供要請の件数とその範囲の公開を容認することを求めた。企業の信用問題に関わるという危機感から、社会に対する状況説明が必要という判断に基づくものと指摘される。

 マイクロソフトも、NSAが米インターネット企業にデータ提供を要請した事実に関する透明性を高めるよう政府に求めた。

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