「絶対に為替操作している」〜フォードCEO、また日本を非難
- 2013年6月20日
- 米国ビジネス
フォードのアラン・ムラリー最高経営責任者(CEO)は20日、日本を「為替操作する国」と呼び、国内の輸出業者が有利になるよう不当な取り計らいをしていると非難した。ブルームバーグTVのインタビューで語った。
ブルームバーグ・ニュースによると、同CEOは「日本は絶対に為替を操作している。相場が市場によって決まり、自由貿易協定が本当に自由協定である状況に戻さなければならない」と話し、円安で米自動車メーカーの利益が損なわれる事態に懸念を示した。日本の輸出業界に恩恵をもたらしている今年の円の動きに対しては、世界的な批判が高まっているとも指摘した。
韓国中央銀行の金仲秀(キム・チョンス)総裁は今週、アジア諸国に対し、安倍政権が進めるリフレーション(経済再膨張)政策の影響から自国を守るため協力することを呼びかけている。LMCオートモーティブのアナリスト、ジョン・ゼン氏は「ムラリーCEOは円相場を最も厳しく批判する人々の1人。円安になると彼らの立場は非常に苦しくなる」と話した。
円は昨年11月半ば以降、世界の主要通貨に対する価値が低下し、対ドルでは18%下がっている。このためトヨタやソニーに代表される日本の輸出業者は海外収入の価値が高まっており、2013年5月は東証株価指数が5年ぶりの最高値を付け 、日本の輸出高は10年以降最大の増加を記録した。
ムラリーCEOはさらに、日本は世界で最も閉鎖的な市場だと批判した。日本では自動車販売市場の90%以上を日本のメーカーが占める。
円安批判に対し、日産のカルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)は、歴史的経緯を無視すべきではないと反論している。同氏は今年3月「今やっと1ドル=100円の『ニュートラル』になった。円はそれ以前も、10〜15年にわたり平均して1ドル=110円の水準が続いた」と指摘した。
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