14年型チェロキー、やっと生産開始〜クライスラーの中型SUV

 クライスラーの2014年型 「ジープ・チェロキー」は、6月末にようやく生産が始まったものの、供給は10〜12月期まで限定的な状況が続く見通しとなっている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、チェロキーは「ダッジ・ダート」と同じ車台を使った中型スポーツ多目的車(SUV)で、当初はもっと早く出荷される予定だったが、生産開始時期の遅延が続き、ディーラーへの出荷が始まるのは8月末になる。

 ジープ部門のマイク・マンリー最高経営責任者(CEO)は「工場を刷新したほか、変速機などに新しい部品を使っているため、新型チェロキーは準備に手間がかかった。必要な所に在庫が行き渡るのは第4四半期になる」と話している。

 クライスラーは、チェロキー発売に備えて12年8月に「ジープ・リバティ」の生産を停止したため、当面は急速に回復する中型SUV市場で「ホンダCR-V」「トヨタRAV4」「フォード・エスケイプ」などの対抗モデルと競争できる商品がない。

 ただし、「ダッジ・ラム」部門などの販売が増えているため、社全体では6月の米販売が6年ぶりの高水準となり、39カ月連続で前年同月を上回った。

 チェロキーの出荷遅れは年間の販売や利益目標の達成にも影響する可能性があるが、マンリーCEOは「下半期が厳しくなることは確かだが、目標達成のためのしっかりした計画がある」と楽観している。チェロキーは中国にも出荷される予定で、クライスラーは13年に22億ドルの利益を見込んでいる。

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