米国人の半分は休暇中も仕事〜メールや書類、見ないと不安
- 2013年7月8日
- 米国ビジネス
米国人の半分は休暇中も仕事をしていることが、クラウド・ネットワーキング・ソフトウェア企業パーティーノ(Pertino、カリフォルニア州)の最新調査で分かった。
クリスチャン・サイエンス・モニターによると、休暇先から同僚にテキストやeメールを送って仕事の状況を確かめるだけにとどまらず、実際に画面上に書類を広げて仕事をする人が増えている。調査に答えた男性の64%、女性の57%が「休暇中に仕事をしている」と答えた。
パーティーノのトッド・クラウトクレマー副社長(マーケティング担当)は「情報化時代で労働者の生産性は飛躍的に向上したが、同時に労働者が日常使っているアプリケーション、ファイル、データへの精神的依存も生まれ、一定期間それらから離れると不安になる人が増えた」と分析している。
こうした不安を和らげるため、多くの人は休暇中もラップトップ、スマートフォン、タブレットなどを持ち歩いており、36%は「ビーチで日光浴中に」、31%は「バスルームで」仕事をしたことがあると答えた。
一方で、表面的には休暇を楽しみながらも常にツイートやアラートに注意を払うことは、人付き合いに悪影響を与え、精神を消耗させる恐れもある。ウェストフロリダ大学が2008年に行った調査では「仕事中毒は家族と一緒にすごす時間が少なく、結婚の満足度を下げる傾向にあり、健康にも良くない」という結果が出ている。
「常に働いている人はキャリアに対する満足度が低い」という別の調査結果もある。また、ほとんどの仕事中毒者は起きている時間の大部分を仕事関連の行動や思考に費やしているため、気楽になることが必要な時間を楽しめない傾向にある。クラウトクレマー氏は「仕事中毒の世界に浸ることは簡単だが、仕事とそれ以外の活動を区別することはとても重要。自分に適したリズムを作るべき」と提言している。
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