EV充電器の自作キット市販へ〜加州の新興企業EMW

 電気自動車用(EV)の高速充電器を自分で安く組み立てられるDIYキットが、近く発売される見通しとなっている。

 ロサンゼルス・タイムズによると、このDIYキットは、エンジン車をEVに改造するサービスを専門とするエレクトロニック・モーター・ワークス(EMW、カリフォルニア州)が開発した「ジュースボックス(JuiceBox)」。今年6月に資金集めウェブサイトのキックスターターでページを開設し、7月下旬までに目標の2万5000ドルを大きく上回る5万7000ドル余りを集めた。EMWは現在、同社サイト(emotorwerks.com)で製品の予約を受け付けている。

 キックスターターは、インターネットを使って不特定多数から小口の投資を募る「クラウド・ファンディング・サイト」の1つ。資金提供に対する見返りには独自の特典制度が設けられ、EMWの場合、109ドルを出資すると、電圧120ボルト(V)の家庭用電源を240Vの充電ステーションに替えられる基本キットがもらえるといった内容だった。

 ジュースボックスの基本キットの組み立てにかかる時間は1〜2時間で、LCDインターフェイスが搭載された199ドルのプレミアム・キットは3〜4時間。現在市販されている充電器は450〜600ドルで、充電時間もより長いため、EMWはジュースボックスの方が「はるかに優れた選択肢」とうたっている。ただしEMW製品は、安全規格認証機関アンダーライターズ・ラボラトリーズ(UL)の認証をまだ受けていない。

 EMWの創業者バレリー・ミフタクホフ氏は「部品はすべてUL認証品を使っており、中身は不燃性なので、コンサルタントによると現在の設計で問題なく認証を受けられるはず。認証されていなければ危険というわけではない」と話している。

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