持続可能性は大事だけど〜実務に反映させる企業は半数

 事業の持続可能性を高めることは重要と考える企業は多いものの、方針を掲げて実務に反映させる企業は少ないことが、マサチューセッツ工科大(MIT)経営大学院の季刊誌「スローン・マネジメント・リビュー」とボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の共同調査で分かった。

 グリーンビズ誌によると、調査は取締役など世界の企業幹部1800人以上を対象に実施され、持続可能性を重視した事業戦略は現在および将来の競争力強化につながると考える幹部は全体の90%を占めた。この割合は2010年以降ほぼ変わらないという。

 ただし、環境および社会問題でもあるこの課題に取り組むことが「重要」または「とても重要」と考える割合は3分の2に上ったものの、実際に「大いに取り組んでいる」企業は40%にとどまり、「完全に実施している」企業は10%しかなかった。

 調査によると、工業製品メーカーや電力会社など資源消費型の企業は特に、持続可能性への対処に投資して効果を挙げている割合が高い。一方、メディアや娯楽産業では実際に対処している割合が比較的低かった。

 さらに、問題が業界に影響を及ぼす可能性が中長期的になるほど関心が薄れる実態も明らかになった。例えば、人間の行動が気候変動に著しく影響すると考える幹部は90%前後に上った一方、それが自社にとって主要な問題と考える割合は11%にとどまった。

 このほか地理的な違いも明確で、複数の地域で事業を展開する企業ほど持続可能性に対する意識が高かったほか、北米では意識が低く、一般に高いと考えられている欧州では中程度、意外にも南米は世界の平均的水準という結果だった。

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