交流サイトで「ロマンス詐欺」が増加 〜 送金を求める相手に要注意
- 2014年2月13日
- ハイテク情報
インターネットの交流サイトで知り合った相手を言葉巧みにだまして送金させる詐欺の一種「ロマンス詐欺(romance scam)」が増加している。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ミズーリのある未亡人(68)は、クリスチャンミングル・ドット・コムで知り合って好意を持ったコネチカット州の受注業者という男性から、「仕事でナイジェリアに行ったところ緊急問題が次々と起きた」と聞かされ、助けるために送金した計1万5000ドルをだまし取られた。
オンライン詐欺自体はインターネットが浸透し始めた初期からあったが、恋愛感情を悪用した詐欺は出会い系サイトの増加とともに急増している。
連邦取引委員会(FTC)は、ウェブ犯罪のなかに「ロマンス詐欺」という犯罪種を2012年に設けたほどだ。被害総額は2013年だけで計1億500万ドルに上り、それも氷山の一角とみられる。
ロマンス詐欺は、米軍の犯罪捜査司令部でも大きな問題となっている。米軍兵士を装った男性から金銭をだまし取られたという被害者から大量の苦情が毎月寄せられている。
犯人らの手口は、戦傷の治療費や戦地からの帰国費が必要だと話し、被害者に送金を求めてくるというもの。しかし、そういった費用は全て軍が負担しており、兵士が払う必要はない。
電子送金サービス大手ウェスタン・ユニオンは、バレンタイン・デイを前に、商事改善協会(BBB)の関連キャンペーンに参加し、被害を受けやすい高齢者を中心に、実際に会ったことのない人に送金しないよう呼びかけている。
ウェスタン・ユニオンは、ロマンス詐欺を世界の詐欺のなかでも最も多い種類の一つと指摘する。カナダでも関連被害額は2008年の約60万ドルから2012年に1600万ドルに激増したほか、英国やオーストラリアでも同様の問題が広がっている。
交流サイトのスパーク・ネットワークスでは、オンラインで出会った人に送金しないよう呼びかけるとともに、そういった要求があった場合に報告するよう会員に義務付けている。
一般的な詐欺の手口としては、知り合った当初に甘い言葉や花を送って相手の気持ちを引きつけたあと、個人の電子メールやインスタント・メッセージを使ったやり取りを希望し、相手が油断したところで「問題が起きて、解決するのに金が必要」と切り出す場合が多い。
被害者の一人は、交流サイトで知り合って交流を続けた相手6人のうち4人から送金を求められたと話す。
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