カスタム化時代に花開く立体印刷 〜 3Dシステムズの構想、各社の導入増
- 2014年4月7日
- ハイテク情報
汎用性の高い立体(3D)印刷機を最初に開発した3Dシステムズ(3D Systems)のアヴィッド・レイチェンタール創設者兼最高経営責任者(CEO)は、インサイド3D印刷会議(Inside 3D Printing Conference)で講演し、「規模の経済」の原理が存在しない昨今のカスタム化時代において、3D印刷技術が先導役を務めるという考えを示した。
コンピュータワールドによると、レイチェンタール氏はさらに、「1ユニット分の価格で数百万ユニットを印刷できるようになる」「自由度と複雑さをより備えた部品を数百万個製造するというより大きな機会を期待できる」「従来の方法ではそれは不可能だった」と述べた。
立体印刷技術の導入に積極的なGEは、構成品や部品の試作品製造のために3D印刷技術とCADソフトウェアを利用し、設計費用の40%削減を実現した。
一方、新興企業のプラネタリー・リソーシズ(Planetary Resources)は3D印刷技術によって、2014年後半までに宇宙探査ロケットを200万ドル以下で生産しようとしている。
レイチェンタール氏によると、3Dシステムズは「1日あたり数万個の機能部品を製造可能な次世代の持続的高速3D印刷の開発」に取り組んでいる。
高速印刷計画の第1弾はグーグル(Google)と提携して取り組むモジュラー型スマートフォンの立体印刷だ。電子部品をブロック玩具のように組み入れたり外したりすることで、機能変更や更新が可能なスマートフォンを開発する。
グーグルでは同計画を「プロジェクト・アラ(Project Ara)」と呼んでおり、機能と外観の選択肢を消費者に与える高度にカスタム化されたモジュラー型スマートフォンの開発を目指している。
3Dシステムはまた、医療機器市場への参入も画策している。同社は最近、カスタム化外科治療と医療機器提供のメディカル・モデリング(Medical Modeling)を買収した。
そのほか、米航空宇宙局(NASA)は、ロケットと惑星探査機用部品の試作品の迅速な作成を目的に、メーカーボット(MakerBot)の3Dデスクトップ・プリンターを採用している。
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