UAW、南部の組織化に執念〜独メーカー工場近くに支部設立へ
- 2014年7月14日
- 米国ビジネス
全米自動車労働組合(UAW)は、外国メーカーの工場に対する影響力強化を目的に、南部にあるフォルクスワーゲン(VW)とダイムラーの工場近くに、交渉機能を持たない地方支部を設立する。
ウォールストリート・ジャーナルによると、場所はテネシー州チャタヌーガのVW工場近くと、アラバマ州バンス近郊のダイムラー工場近く。いずれも労働者が経営陣と話し合って労働規則を定めるドイツ型の労使協議会(works council)のような形にする。
米国では、外部団体が労働者を代表しない限りこうした協議会は違法と見なされるため、協議会に参加する労働者はUAW加盟者でなければならない。チャタヌーガ工場近郊の支部「ローカル42」の設立にはVWも合意しているという。参加は任意だが、UAWのギャリー・キャスティール書記/財務責任者は「VW労働者のかなりの部分が参加すると確信している」と話した。
UAWは長年、国内に新設される自動車工場のほとんどが集中する南部で組織化を試みてきたが、地域の反組合感情や組合加入の義務づけなどを禁ずる労働権法などに阻まれて成功していない。南部で自動車産業が拡大するにつれてUAWの規模は縮小しており、かつては150万人に上った組合員数はその約4分の1にまで減っている。
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